連続テレビ小説「あまちゃん」114回「おらのハート、再点火」

北三陸駅

ユイ「ごめんね。 せっかく会えると思ったのに。」

電話・アキ『いや まあ しょうがねえ。 また今度にすっぺ。』

ユイ「今度なんて あるのかな?」

黒川家

アキ「え?」

電話・ユイ「だって さすがに不安になるよ 一生ここから 出られないんじゃないかって。 だって 夏ばっぱが 初めて 東京に行くっていう時でさえ こんなんだもん。』

北三陸駅

ユイ「こういう運命なんだって 思った方が 楽なんじゃないかな。」

電話・アキ「そんな事 言うなよ ユイちゃん。 来れるって! たかが東京だぞ! 盛岡から2時間半だぞ!」

ユイ「うん。 近いのにね。 近いのに遠い。」

<種市先輩と つぎあう事 ユイちゃんには 言えませんでした>

上野駅

大吉「あ アキちゃん! 夏ばっぱ いた!」

アキ「夏ばっぱ!」

夏「アキ!」

<予想どおり ばっぱの 付き添いは 大吉さんでした>

夏「いや~ もう疲れだ 疲れだ! トンネルさ入る度に 耳がキ~ン キ~ンってしてよ。」

アキ「夏ばっぱが 東京さいるなんて 何だか信じられねえな! いつまでいるんだ?」

大吉「1週間だな。」

アキ「やった~!」

夏「いや~ いやいや! 明日には帰る。 もう人が多くて うんざりだ もう! 早ぐ うちさ連れてってけろ。」

大吉「心配すんな コンピューターさ バッチリ 時刻表入れてきたべ。 2時31分の 上野発の銀座線さ 乗って。」

黒川「お母さん!」

大吉「渋谷…。」

黒川「どうも!」

夏「正宗さん 久しぶり。」

黒川「どうも お疲れじゃありませんか?」

大吉「オ~! モータリゼーション!」

黒川「足元 気を付けて下さい。」

夏「はいはい。」

<後で 分かる事ですが 夏ばっぱが 東京さ来たのには それなりに 大きな理由があったのです>

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