連続テレビ小説「あまちゃん」33回「おらのじっちゃん、大暴れ」

北三陸駅

ユイ「どうする?」

アキ「じぇ。『どうする?』って すっかり やる気なんだと思ってた。 いろいろ質問してるから。」

ユイ「アハハハッ 違う 違う。 やる やらないにかかわらず 確認は必要でしょ。 ネットと違って ローカル局とはいえ 地上波だし 誰が見るか 分かんないし 実質デビューみたいなもんだよ。 ダサく取り上げられて 損するの嫌じゃん。 何か不安。 あの池田って人も 適当で ぼんやりしてるし…。」

<そうだった。 ユイちゃんは アイドル志望だった。 アキは 少し冷静になりました。 たまたま 今は仲良くやってるけど 目的は 全然違う。 ユイには夢がある。 夢を叶えるチャンスを つかもうとしている。 私みたいに 浮ついた考えじゃないんだ>

ユイ「ヒビキさんに相談してみよっかな…。 アキちゃんは?」

アキ「おらは やっぱり ママに聞いてみる。」

ユイ「えっ でも それは 大吉さんが 任せろって…。」

アキ「だけど この前 すごい怒られたから…。」

ユイ「何で?」

アキ「分かんない。 『アイドルになりたいって 思った事ある?』って ママに聞いたら…。」

回想

春子「いい加減にしなさい! 海女になりたいって言いだして ちょっと壁にぶつかったら 今度は何? アイドル? くっだらない。 あんたみたいなブス なれる訳ないじゃないの!」

回想終了

ユイ「ひどい!」

アキ「ひどいか やっぱり。」

ユイ「えっ アキちゃん ブスじゃないよ 全然 ブスじゃないよ!」

アキ「いや それは もう乗り越えたんだ。」

ユイ「ブスじゃないのに…。」

アキ「でも ママ チャラチャラした事 極端に嫌いで…。」

ユイ「ブスじゃないからね。」

アキ「分かったから。」

ユイ「分かってな! アキちゃんのママ アイドルの事 何も分かってない! 誤解してる! アキちゃんは アイドルの素質あるよ。」

アキ「え… えっ?」

ユイ「アイドルってね かわいいだけじゃ駄目なの。 かわいいだけの子なんて 掃いて捨てるほどいるの。 かわいいだけの子を かわいくない子が 追い抜いていく世界なの! あれ? 何か アキちゃんが かわいくないみたいになってる?」

アキ「なってない なってない。」

ユイ「じゃあ お母さん見返してやろよ!」

アキ「見返す?」

ユイ「テレビ出てさ地元のアイドルになってさ ただのブスじゃないって。 あ…。」

春子「アキ お父さんは?」

アキ「学校で別れた。」

春子「あっ そう。 …何?」

ユイ「言ってあげようか。」

アキ「いい! 何でもない。 電車出ちゃうから行こう。」

春子「何なのよ。」

喫茶リアス

春子「何 もう帰んの?」

夏「とうちゃん待ってっから 買い物して帰らないと。」

春子「へえ~ 仲いいね。」

夏「今だけだ。 ほんじゃ お先。」

春子「お疲れ。」

夏♬『いつでも夢を』

春子「歌ってるよ。 …何? ご注文は?」

菅原「じゃあ コーヒーを。」

ヒロシ「僕も。」

大吉「ウーロン茶。」

春子「何なのよ!」

大吉「いや あの… お父さん元気?」

春子「今 夏さんが そう言ってたじゃん。 何よ? 何か言いたい事あるなら言って! ないなら 変な空気出さないで!」

吉田「…はあ! 息してなかった。」

大吉「今日 テレビ局の人が来た。 アキちゃんとユイちゃんを 取材したいそうだ。」

ヒロシ「町おこしに 一役買う女子高生って事で まあ あの 夕方の情報番組なんで そんな面倒な感じでは…。」

春子「いっらっしゃいませ。」

ヒロシ「え? あっ スナックタイムだ。」

春子「ご注文は?」

菅原「いや まだ コーヒーを…。」

春子「はあ?」

菅原「じゃあ ビール。」

ヒロシ「僕も。」

吉田「ウーロンハイ。」

大吉「ウーロン茶。」

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