観光協会
栗原「ちょっと!」
ヒロシ「え? おい何だよ いきなり! ノックぐらいしろよ お前!」
栗原「見でくれた? 外の看板。 お兄ちゃん寝ないで 描いたんだよ。」
ユイ「PC!」
ヒロシ「え? PCが何だよ?『PC貸して下さい』だろ お前。 ここ職場だぞ お前。」
ユイ「もう 見ないで!」
<荒巻太一 49歳 芸能界では 太巻の愛称で呼ばれる その筋では有名な プロデューサー… だそうです。 年寄りには サッパリ分かりません>
回想
水口「一応 席は キープしてありますんで 太巻さんにも そうお伝え下さい。」
観光協会
菅原「太巻って 太巻きの事かな?」
栗原「はい おいしい太巻きの 作り方とか そんなの見てたよね。」
菅原「太巻きが ものすごく 食べたかったのかな。」
栗原「究極の太巻きを 探す旅に 出たのかしら。」
ヒロシ「あいつ そこまで 食べ物に 執着する奴だったかな?」
吉田「で? お二人は つぎあってるんですか?」
ヒロシ「ん? それは今…。」
池田「どうでもいいよ! そんなの!」
栗原「どうでもよくは… ない。」
池田「8時過ぎたよ。 1時間切ったよ。 どこ行ったんだ? ユイちゃんよ。 ユイちゃん いなきゃ 番組 成立しねえんだよ。」
栗原「すいません。」
吉田「同じ人間とは 思えねえ。」
菅原「ああいうタイプが 一番 怖(こえ)えんだよ。」
池田「ああ?」
トシちゃん似の男「あの。 どうもです!」
池田「関係者以外 立ち入り禁止! どうなってんの? ユイちゃんはよ!」
ヒロシ「家は とっくに出てるんですけど。」
吉田「昨日は 2人一緒だったんだよね。」
アキ「んだ スナックで 最後の練習して『明日頑張っぺ』って 一緒に 7時半の電車に乗って 帰りました。」
ヒロシ「特に 変わった様子もなく?」
アキ「う~ん。 あ!」
ヒロシ「何 何?」
アキ「潮騒のメモリーズの 決めポーズを考えたんだ。 せ~の! 潮騒のメモリーズ! です!」
ヒロシ「特に 変わった様子は なかったんだね!」
アキ「はい。」
ヒロシ「あ…。 ちょ…。」
池田「一回 表出ようか。」
ヒロシ「もうちょっと 待ちましょう。」
池田「個人的に話したい事が。」
アキ「何だよ?」