連続テレビ小説「あまちゃん」75回「おら、奈落に落ちる」

廊下

真奈「すごかね…。」

アキ「無音なんだ。」

しおり「音楽もないのにさ よく あんなに踊れるよな。」

伊東「毎度 無頼鮨(ずし)です! 特上10人前 お待ちしました。」

警備員「御苦労さま。」

一同「おいしそう!」

伊東「本日は 本マグロ 中トロ!」

アキ「三陸のウニ入っております。」

荒巻「ああ こっち こっち! みんな すし届いたよ!」

一同「は~い!」

荒巻「さあ 上に上がって食べよう。」

(歓声)

真奈「太巻さん来ると 必ず おすし取るの。」

しおり「もちろん 食べれるのは 正規メンバーだけだよ。」

アユミ「ねえ コンビニ行こう。」

しおり「肉まん買ってきて。」

スナック・梨明日

春子「そうよ そうそう。 そのアイドルよ。 …っていうかさ ほかに どのアイドルがあるのよ。 だから これから 1年間レッスンして…。 …っていうかさ もうさ この話 今度でもいいかな。 今 仕込みで バタバタしてんだわ。」

東京

黒川「仕込みと娘と どっちが大事なの 君は!? アイドルなんて 君… そんな地に足の着いてない。」

スナック・梨明日

春子「あ~ もう やった やった。 そういうのね さんざん 先週やりました。」

東京

黒川「先週って… 知らないよ。 何も聞かされてないんだよ こっちは。」

スナック・梨明日

春子「あの もう ふんぎりついてるんで お構いなく。」

東京

黒川「ざっくりしてるな~ いきなり訪ねてきたんだぞ。」

スナック・梨明日

春子「あっ ていうかさ 何で追い返したの?」

東京

黒川「お… 追い返しては いない。 それは ともかく 平気なのか 芸能界なんて…。 だまされてるんじゃないのか?」

スナック・梨明日

春子「大丈夫よ。 社長が太巻だから。」

東京

黒川「太巻? …って 太巻!?」

スナック・梨明日

春子「へえ~ 知ってんだ。」

東京

黒川「知ってるも何も… それ駄目だろ!」

まごころ第2女子寮

アキ「うん うん…。 だから おらのダンスが 太巻さんに認められたんだ!♬『果てしなく』ってやつ!」

天野家

夏「はあ~ いがったなあ! センターっつうのは 真ん中の事だべ。」

まごころ第2女子寮

アキ「違うよ 夏ばっぱ。 シャドウっつうのは 補欠みでえなもんだ。 センターの人が けがで休んだ時だけ 代わりに踊るの。」

天野家

夏「あ~ そうかい そうかい。」

アキ☎『ほんとに分かってる? ばっぱ。」

夏「元気で何よりだ。」

まごころ第2女子寮

アキ「まあな。 みんな変わりねえか?」

天野家

夏「ねえ。 弥生の差し歯が取れたぐれえだ。 ハッハッハッハッ!」

まごころ第2女子寮

アキ「じぇじぇ!」

天野家

弥生「聞いてけろ アキ! まだ 誰にも教えてない 穴場があってよ 行ったら ウニが ゴロゴロいてよ!『じぇ!』って言った途端に 差し歯が飛んでよ。」

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