連続テレビ小説「あまちゃん」93回「おらのママに歴史あり 2」

スナック・梨明日

ユイ「それ きれい。」

勉「えっ…。」

ユイ「貸して。 やりたい。」

勉「はい。」

春子「あんたさ 今日どうすんの?」

ユイ「友達んちに泊めてもらいます。」

春子「ホントに友達?」

ユイ「はい。 いやいや 友達っすよ。

春子「いいけど 別に。 あんたの親じゃないしさ。 そうだ。 アキが気にしてたよ。『ユイちゃんの事 傷つけちゃった』って。」

ユイ「えっ?」

春子「あの子ね だいぶ へこんでるみたい。 こっちに来て 随分 鍛えられたと思ったけど 東京行くと駄目ね。 慰めてやってよ。」

海女カフェ

ヒロシ「しばらくは ユイも 全然まともだったんだよ。 親父が倒れた時も 至って 冷静で 諦めてないどころか いつでも東京行けるように 荷造りもしてたし。 俺が職場に復帰して 親父が リハビリ始めた頃だったかな。 ユイが 観光協会に飛び込んできてさ。」

回想

ユイ「お兄ちゃん お兄ちゃん! 歩いた! お父さん 歩いたよ!」

ヒロシ「じぇじぇ!」

ユイ「病室からエレベーターまで 壁に 手ついて歩いたの! しかも しゃべったの!」

菅原「ユイちゃん ごめんね。 一応 今 これでも会議中だからね。」

ユイ「ダジャレ言ったんです。」

菅原「じぇじぇれ!?」

ユイ「『美空りはびり』って言ったんです。 看護師さんが『え?』って聞いたら『前田りはびり』って言ったんです。 かぶせてきたんです!」

菅原「アハハハッ 先生だな。 よくも悪くも それは足立先生だな。」

ユイ「ずっと考えてたんだよ きっと。」

回想終了

ヒロシ「あのころが ひょっとしたら 足立家の 一番幸せだった時期かもね 今 思えば。 ユイも『アキちゃんから こんなメールが来た』とか『アキちゃんのおかげで 私も頑張れる』とか 精いっぱい 前向きだったし…。」

アキ「やっぱり お母さんですか?」

ヒロシ「うん。 いなくなって 完全に 道が断たれたと 思っちゃったみたい。」

アキ「やっぱり…。」

ヒロシ「え?」

アキ「一緒に行くべきだったんだ。 おらが待っててやれば よかったんだ。」

ヒロシ「アキちゃんは何も悪くないよ。」

アキ「2人で行ってたら 百人力だったのに。 おらが抜け駆けしたから…。 だから パッとしねえんだ。」

(携帯の着信)

アキ「あ~ もう うるせえ!」

まごころ第2女子寮

留守電『ただいま 電話に出る事が できません。 ピ~ッという発信音のあとに お名前とご用件をお話し下さい』。

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