関内家馬具の作業場
裕一「あっ… お… 音さん すいません あの… 寝過ごしてしまいました。」
音「おはよう。 岩城さん いい?」
岩城「ああ… まあ あとは1人で十分だ。」
音「はい。」
裕一「あっ 失礼します。」
豊橋を案内する音
裕一「馬具って かっこいいね。」
音「豊橋は昔からの城下町で 今も 陸軍の施設が 沢山あるの。 町と軍は 切っても切れんの。」
裕一「嫌なの?」
音「うちで作った馬具って 全部 軍用のもんなの。 仕事手伝っとる時に ふと思っちゃうんだ。 これ 人を殺めるために 使われるんだって。」
音「まあ それで生活しとるから 偉そうなことは言えんけど。」
裕一「軍人さんの命 守ってんのも馬具ですよ。すばらしい馬具なら 馬にも負担かけないし。」
音「ありがとう。」
裕一「何がですか? おおっ 城壁だ! うわっ 気付かねがった!」
音は 思い出の地を案内しました。 ここは子どもの頃 かぐや姫に選ばれず 落ち込んでいた時に お父さんの励まされた場所でした。
教会
音「ここで ちっちゃい頃 双浦環さんの歌を聴いたの。」
教会が 歌手を目指す きっかけになった場所でした。
音「それがきっかけで 私も歌いたいって思ったんだ。」
音「裕一さんは双浦 環さん知っとる?」
裕一「うん。」
回想
裕一「きれいだ~。」
回想終了
裕一「…いや 知らない。」
音「ふ~ん。」
お団子屋
音「はい。」
裕一「うん? えっ… 何これ?」
音「安隆スペシャル お父さんが よく食べとったの。」
裕一「わあ… ぜいたくだね!」
2人「頂きます。」
おいしいおだんごも頂きました。お父さんが大好きだったお店でした。
裕一「うん 甘味が凄い!」
音「おいしい?」
裕一「うん! おいしいです!」
そして… 海に来ました。
裕一「ねえ 聞こえる?」
音「波の音。」
裕一「音楽だよ。 音楽が聞こえる。」
音「お父さん 元気かな?」
裕一「聞いてみっか。」
裕一「お父さ~ん!」
裕一「元気ですか~?」
裕一「元気だって。」
音「歌手になるって お父さんと約束したの。」
裕一「あっ じゃあ お父さんに詩 書いてよ。 僕 曲 作っから。」
音「うん!」
裕一「うん!」