【 連続テレビ小説「エール」】56話ネタバレ

居間

安隆「うん! これこれ! うん! この世の食いもんは うまいのん。」

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音「あの世では 何 食べとるの?」

安隆「あの世のことは 閻魔様に 言っちゃいかんって言われとるだわ。」

音「ふ~ん。 あの世って怖い? 閻魔様は?」

安隆「怖くないよ。 閻魔様っつったって ただのジジイだし。」

音「よかった。」

安隆「どうして?」

音「うん? 釜ゆで地獄とか 舌抜き取られるとか心配した。」

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安隆「フッ… 俺 そんな悪いことしとらんよ。 ハハハ。」

音「お父さん 優しかったもんね。」

安隆「うん… 実は… 助けた子 見てきた。」

回想

熊谷「お父さんが… 亡くなられた。」

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熊谷「大阪で… 事故に巻き込まれた。 子どもを助けて 電車に はねられたらしい。」

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回想終了

安隆「駅員さんになっとった。」

音「そっか… よかったね。」

安隆「すまん。 体が勝手に動いた。」

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回想

音「お父さんは何で あたしたちを残して 人の子を助けたの? あたしたちより その子のことが大切だったの?」

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光子「とっさの行動だったの。」

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回想終了

音「今は誇らしいよ!」

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安隆「フフッ… ありがとう。」

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安隆「音。」

音「うん?」

安隆「歌手になる夢 諦めたんか?」

裕一「ただいま~!」

音「裕一さんだ。 あっ あっ あっ…。」

安隆「いやいや 大丈夫。 彼には見えんから。」

裕一「おなかすいた 音。 お~ おだんごだ! 珍しいね。 あれ? 何で2つあんの? これ。 誰か来てた?」

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音「い…。」

裕一「うん?」

音「あっ… おだんご買ったら お父さんのこと思い出して 命日 もうすぐだし 何か お父さんにもって。」

裕一「そっか…。 音 ごめん。 おなかすいたから これっさ 食べていい?」

音「ええっ!?」

裕一「えっ? だ… 駄目? 何で? だって 余っ…。」

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裕一「うん? 何?」

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音「どうぞ。」

裕一「えっ いいの? 食べていいの? 本当に? やった。 頂きま~す。 あ~ 生き返る~! うまいな これ うん。」

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裕一「ねえ 豊橋って 方向どっちだっけ? こっち? こっちか?」

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裕一「こっち?」

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裕一「お義父さん いっつも見守ってくれて 本当にありがとうございます。 おかげさまで 子宝に恵まれて 音さんと幸せに暮らしております。」

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裕一「お義父さん 音さんを産んでくれて 本当にありがとうございます! 心から ご冥福お祈りしております。」

音「フフッ… ハハッ。」

裕一「何で笑うの? 何よ?」

音「アハハハ!」

裕一「怖… 怖いよ。 何で そんな笑ってんの?」

音「だって… アハハハハ!」

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裕一「いや おだんご頂いたからさ。 お義父さん 本当にありがとうございました。」

音「アハハハ!」

裕一「これからも見守って下さい! お願いします。 よし… よいしょ… はあ…。」

音「あっ!」

裕一「何? だって食べていい…。 アハッ うまいな これ! アハハ! 着替えてくる。」

安隆「ハハハ…。」

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