陸軍施設
そのころ安隆は商談のために陸軍の施設を訪れていました。
打越「おお、なんだ関内さん?」
安隆「打越さん!来年の契約も約束していただけましたし、大阪の師団司令部もご推薦いただけました。打越さんのご采配のおかげで私共やっていけます」
打越「なに言ってるだ。わしなんかただ陸軍さんにちーと知り合いがおるっちゅうだけやで」
安隆「内は特に高くても質の良いものをと心がけております」
打越「陸軍さんとの契約がなくなると困るら?」
安隆「はい」
打越「まあ、安心せり、あんたとこは、どすこい評判いいで、また行かばい」
安隆「はい、また近い内、失礼します。」
打越「そういや?奥さん元気にしとるか?」
安隆「お陰様で、家内が何か?」
打越「良い職人にけっこい奥さん。あんた幸せもんだぎー。ほいじゃ」
安隆「失礼します」
関内家
吟「ただいまー」
安隆「吟、14歳の誕生日おめでとう!」
一同「おめでとう!」
吟「ありがとう」
安隆「はいプレゼント」
吟「ありがとう。欲しかったのこれ」
音「お姉ちゃん塗ったげる」
吟「うん」
音「こういう感じでどうかな?」
吟「何ーこれ?」
音「ごめんごめん。私にも貸してくれん?」
吟「いかん、私んだもん」
音「いいじゃんお姉ちゃーん」
吟「いかん」
安隆「ほら走らん走らん」
それはそれは幸せな1日でこんな日がずっと続くと思っていました。
朝食の時間
吟「え?出張?また?」
音「お父さん学芸会までには帰ってくるよね?」
光子「うん、必ず戻るって安心して」
音「良かった」
学校
学芸会の練習中
良子が言葉を詰まってしまう
見かねた音がアドリブで切り抜けようとするが・・・
良子「勝手なことしないで!」
音「ごめん」
熊谷「やめんか」
良子「先生、ちょっと体調が悪いもんで医務室行ってきていいですか?」
熊谷「ん?ああまあ」
音「先生、ごめんなさい」
熊谷「しょうがない。ほいじゃあ、かぐや姫がおらん部分やろう」
そこに医務室の先生が来る
熊谷「どうされました?」
呼ばれる熊谷であった
たえ「音ちゃん、気にせんでいいでね」
音「うん、ありがとう」
熊谷「どうしました?」
校医「警察から連絡がありました」
熊谷「え?」