連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第11話「ご縁の糸」

安来東高校

(校内放送)『本日は 安来東高校 文化祭に 起こし頂き…』。

布美枝「学校も変わったね。 私達の時は 女学校だったのに。」

チヨ子「戦争中は 男女共学なんて 考えられんだったけんね。」

布美枝「うん。」

チヨ子「で どげするの? お見合い。」

布美枝「会ってみる事にした。 写真の笑顔が 感じよかったけん。」

チヨ子「男前なんだ?」

布美枝「ううん そうでもない。」

チヨ子「よう考えた方がええよ。 やり直しのきく年じゃねだけん。」

布美枝「うん。」

チヨ子「40間近で 片腕で 仕事は 何だか よう分からん。 条件で見たら ちっともええとこ ないけどな。 ほんとに ええの?」

布美枝「こっちだって 30間近で のっぽで 仕事は 家の事しかできん。 ええとこないのは 一緒だわ。」

チヨ子「う~ん。」

布美枝「条件だけじゃ 分からんけん。 本人に 会ってみんと。」

チヨ子「フミちゃんにも 背が高い いうだけで 断られた つらい過去があるだけんね。」

布美枝「もう それを言わんでごしない。」

チヨ子「なして フミちゃんのお父さん この話に 乗り気なんだろう?『気に入らん 断ってしまえ』って 言いそうなのに。」

布美枝「なしてかな?」

チヨ子「でも 東京いうのは ええね。 夢があるわ。 私なんて この先 ずっと ここで暮らすんだもんな。」

布美枝「私ね 一歩 踏み出せるって 思ったけん。 このお見合いで。 ええ ご縁かどうかは 分からんけど 会ってみたら 何か変わるかもしれん。 今のまま うちにおっても どうにもならんのだし。」

チヨ子「いよいよ 外に出る時が来たか。」

布美枝「うん。 あ そろそろ講堂 行こうか。 合唱 始まるけん。」

チヨ子「うん。」

(校内放送)『大塚の飯田さん 飯田布美枝さん お宅から 連絡が入りました。 至急 ご自宅へお戻り下さい。 大塚の飯田さん 至急 お戻り下さい』。

チヨ子「呼ばれとるが。」

布美枝「何かあったんかな? ごめん 先に帰る!」

チヨ子「うん。」

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