連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第16話「たった五日で花嫁に」

<布美枝は その時 子供の頃の 不思議な出来事を 思い出していました>

回想

絹代「進めてよければ 吸い物を 飲む。 どうにもいけん時は 手をつけない。 ええね!」

回想終了

茂「これは 寒ブナですな。 これも 東京では 食べられんのです。 いや~ 懐かしい! はあ…。」

修平「ちっと 世話人さんと 相談が ありまして…。」

谷岡「え? あ…。」

修平「ちょっこし 失礼します。 では。」

台所

ミヤコ「はあ よう食べる人だわ!」

邦子「そげですね! どれも きれい さっぱり。」

ミヤコ「ふ~ん 健康そうで ええけどねえ。 邦子さん あの人の事 どげ思う?」

邦子「ちょっこし 見ただけですけど…。 感じの よさげな人ですがね。」

ミヤコ「う~ん… 布美枝は どげだろうか。」

客間

谷岡「え~ 本来でしたら 日を改めて お伝えにあが~ところですが 村井さんから 早速 お申し越しがあ~まして。」

源兵衛「はあ。」

谷岡「この度の事は 大変良いご縁であり 村井家としては 是非にも お嬢さんを頂きたいと そげに おっしゃっておいでです。」

源兵衛「はあ!」

(お盆を落とす音)

邦子「すいません!」

源兵衛「そらまた 急な お話で。」

修平「誠に不躾ですが 何ぶん 茂は 締め切りに追われて こっちに滞在できる日が 限られちょりましてね。」

源兵衛「はあ。」

修平「せっかくの良縁ですけん 好機を逸する事なく 話を 進めさせて頂きたいと こげに思いまして。」

源兵衛「はあ…。」

谷岡「世は まさに スピード時代ですけん。」

源兵衛「『早速に 婚約を』 言う事でしょうか?」

谷岡「飯田様も ご了解でしたら この際 めでたく 縁談成立という事で。 え~ 式は 1月30日では いかがでしょう?」

源兵衛「1月30日というと 来年の?」

修平「いやいや 今年ですわ。 5日後の 1月30日で お願いできんでしょうか?」

源兵衛「はあ?」

布美枝「えっ!」

修平「『善は急げ』と申しますけん。 ひとつ よろしく お願いいたします。」

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