靖代「そうだよね。 あれ ほら 野菜で かさが増えるからさ ねぇ?」
布美枝「ギョーザか…。 ええですね! よし! 今夜は ギョーザにします。」
男『こちらは 毎度 おなじみ』。
和枝「あ ちり紙交換が来た。 雑誌の古いのたまってた。」
徳子「うちもだわ。 店のさ 古い雑誌 まとめて ちり紙交換に出さなくっちゃ~。」
男『ボロきれなど ございましたら 多少にかかわらず…』。
布美枝「古新聞 古雑誌か…。」
靖代「随分 ぜいたくになったわよねえ。 昔は 新聞紙も 雑誌も 使えるだけ使ってさ 捨てるなんて事なかったのにねえ。」
布美枝「そうですよねえ。」
和枝「よっこらせ。 あ 痛!」
靖代「あらまあ 随分 ため込んだわねえ。 随分 もらえるよ あの ちり紙(し)。」
和枝「そうねえ。」
布美枝「あ あっ 和枝さん! それ!」
和枝「おおっ 何?」
布美枝「それ! 譲って下さい。」
和枝「え?」
純喫茶・再会
マスター「お客さん用の雑誌ですから コーヒーの染みとか 食べこぼしなんか ついてますよ。」
布美枝「ああ 構いません。 ありがとうございます。 はあ~。」
マスター「どうぞ。」
布美枝「あ すいません。」
マスター「たまには コーヒーも 飲みにきて下さい。」
布美枝「あ はい…。」
質屋
亀田「(口笛)」
布美枝「こんにちは。」
亀田「こんにちは。 危なっかしいなあ。」
(自転車のベル)
亀田「あ~あ! 大丈夫? 売るほど あるね。 ヘヘヘ…。 段ボールに入れてったら?」
布美枝「ああ。」
(2人の笑い声)
水木家
玄関
布美枝「よいしょっ。 はあ~。 暑(あ)っちょ!」
仕事部屋
茂「テレビ局か 行った事ないな。 テレビ局の中は どげなっとるんだ…。」
布美枝「お父ちゃん ご飯できたよ。」
茂「おう。」