居間
茂「お~ がいに太っちょ~なあ はち切れそうだ。 うむ 見事に緑色しとるわ。」
布美枝「キャベツは たっぷり お肉は ちょんぼし。 けど ニンニク入っとりますけん 力 つきますよ。」
茂「うん うまい。 上等 上等。」
布美枝「あの…。」
茂「ん?」
布美枝「『余計な事するな』って 叱られるかもしれんけど…。」
茂「何だ?」
布美枝「今までは テレビと ご縁がなかったですけん。」
茂「うん。」
布美枝「もしかしたら こげなものでも ちょっこし 役に立つかと思って…。」
茂「何だ? 早こと言え。 テレビに関係ある記事 集めてみたんですけど…。」
茂「うん。 うん… これは ええ。 ちょうど こういうのを探しとったんだ。」
布美枝「え?」
茂「う~ん。 そうかあ… テレビカメラは こげなっとるのか…。 ほい。 飯が済んだら それに貼っといてくれ。」
布美枝「は… はい。」
茂「はは~ん そうか そうか。 こういう仕組みか…。」
2階
布美枝「これは テレビ局だから こっちに貼って…。 よかった。 役に立てとるみたい…。」
藍子「お母ちゃ~ん。」
布美枝「どげしたの? 目が覚めたかね。 お母ちゃん ここに おるよ。」
居間
布美枝「お父ちゃん スクラップ出来たよ。」
茂「おう。」
布美枝「お腹すいたでしょう? おにぎり握ろうか?」
茂「うん。 よいしょ。」
布美枝「何?」
茂「『テレビくん』だ。」
布美枝「うわ~… かわいい!」
茂「うん。 なかなか ええだろう?」
布美枝「うん。 ほっぺが ぷくぷくしとって 藍子の赤ちゃんの時みたい。」
茂「これなら 子供にも好かれるな。」
布美枝「はい。」
茂「じゃあ 続き 描くか。 おう これ。」