(戸が開く音)
ふじ「どちらさんですか? なにょうするでえ!」
「来い!」
花子「何ですか あなたたち!」
蓮子「やめて!」
ふじ「逃げろし!」
「イテテテテテテ!」
ふじ「あ~! 蓮子さん 逃げろし! 逃げろし 蓮子さん!」
蓮子「お兄様…。」
葉山「そのおなかの子は 宮本龍一の子か。」
蓮子「そうです。」
葉山「連れていけ 早く!」
男たち「はい。」
花子「やめて! 乱暴は やめて!」
蓮子「やめて! やめてちょうだい!」
リン「おまんら! 妊婦に寄ってたかって なにょうするだ! やあ! あ~! 誰か! 駐在さん呼べし! 駐在さん! 駐在さん!」
蓮子「やめて下さい! お兄様! もう やめさせて下さい!」
リン「お兄様!? …ってことは 伯爵様け! こんな ろくでもねえまねする 伯爵もいるだけ!?」
蓮子「私は どこへでも行きます。 お兄様のおっしゃるとおりに しますから もう 乱暴は やめて下さい!」
花子「蓮様 行っては駄目!」
ふじ「ほうだよ! 元気なボコを ここで産むずら!」
花子「もうじき 赤ちゃんが生まれるんです! おなかの赤ちゃんのお父さんと 引き離さいで下さい! お願いします!」
リン「あっ!」
ふじ「あ~!」
花子「どうして 妹に こんな ひどい事ができるの!?」
蓮子「はなちゃん…。」
花子「蓮様にも やっと愛する家族ができたのよ! 家族の誰にも 愛された事ない蓮様が ようやく愛を見つけたのに! なぜ お兄さんのあなたが それを引き裂くの!? 蓮様だって 幸せになって いいじゃないですか!」
蓮子「もういいの はなちゃん。 おかあ リンさん はなちゃん…。 お世話になりました。 何があっても この子は 私が守るって そう 龍一さんに伝えて。」
花子「蓮様…。」
蓮子「大丈夫よ。 必ず… 必ず また会えるから。」
花子「蓮様…。」
<必ず 必ず 必ず また会える日が来ますように。 ごきげんよう。 さようなら。>