連続テレビ小説「花子とアン」第11回「エーゴってなんずら?」【第2週】

富山「『あなたは 大変 美しい』。」

ブラックバーン「(英語)」

富山「『あなたに出会ってから あなたを思わなかった日は 一日もありません』。」

ブラックバーン「(英語)」

富山「『私は 一日中 あなたの事を思っております』。」

ブラックバーン「(英語)」

富山「『親愛なる あなたへ おやすみのキスを贈ります』。」

生徒たち「キス~!?」

ブラックバーン「(英語)」

茂木「スコット先生 どうかなさいました?」

スコット『急に気分が… 失礼します』

富山「『愛を込めて。 花子』。」

『すばらしい手紙だわ』

『あなたは 小さな詩人ね』

綾小路「校長先生への 敬愛の気持ちがあふれてます。」

(拍手)

ブラックバーン『すばらしい、でも 本当にあなたが 書いたのですか?』

富山「私も とても信じられません。 本当に あなたが書いたんですか?」

ブラックバーン『はな、答えなさい』

富山「答えなさい。 あなたの貧弱な英語力で なぜ この完璧な英文が書けたのか。 何か 不正を したんじゃないんですか?」

「不正?」

「不正?」

「不正?」

茂木「富山先生 そこまで決めつけなくても…。」

富山「もう一度 聞きます。 これ 本当に あなたが書いたの?」

はな「はい。 鉛筆で書えたのは おらです。」

富山「確かに あなたの字のようですね。 じゃあ 今 ここで 英語の スピーチをして下さい。」

はな「えっ?」

富山「あなたは 金曜日の イングリッシュ スピーキング デーも 外国人の先生たちから 逃げてばかりいましたよね。 もし 本当に これだけの文章が書けるなら 英語で 何か しゃべって下さい。」

ブラックバーン「Speak English, Hana.」

はな「グッド モーニング。 グッド アフタヌーン。 グッド イブニング。」

富山「それは お父さんから習ったんでしたね。 その3つ以外には?」

はな「え…。 あ… あ…。」

はな ♬『(英語で)この海は広すぎて 私には渡れません 大空を舞う羽もありません どうか ふたりが乗れる小舟をください ふたりで漕いでゆきます 愛する人と私で 愛は力強く とても優しい 愛の始まり それは輝く宝石 なのに時が流れ 冷たい氷となり やがて消えてしまう 朝露のように』

茂木「すごいわ はなさん!」

(拍手)

ブラックバーン「Hana.」

ブラックバーン『ごめんなさい ありがとう すてきな手紙を よく出来ました』

(拍手)

ブラックバーン「Well done!」

<こうして はなは 落第の危機を 切り抜けたのですが…。>

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