連続テレビ小説「花子とアン」第129回「新しい家族」【第22週】

書斎

(美里の泣き声)

花子「美里ちゃん…。」

(泣き声)

花子「ミルクは さっき飲んだばっかりだし おしめも替えたし…。」

(泣き声)

英治「花子さん。」

花子「お帰りなさい。」

英治「随分 元気に泣いてるね。」

花子「そうなの。 さっきまでは いい子だったんだけど。」

英治「美里ちゃん。 今日は お友達を連れてきたよ。」

花子「お友達?」

英治「ほら!」

花子「てっ! かわいい。 どうしたの?」

英治「いつの間にか 僕の後 ついてきちゃって 帰らなくてさ。」

花子「へえ~!」

英治「ほら。 この子 うちで飼わない?」

花子「美里ちゃんも賛成よね。」

(笑い声)

英治「名前は どうしようか?」

花子「う~ん…。」

英治「う~ん。」

花子「ねえ テルは どう?」

英治「テル?」

花子「泣いてた美里ちゃんの涙が あっという間に晴れたから てるてる坊主のテル!」

英治「てるてる坊主のテルか! うん いいね。」

<村岡家に新しい家族が増えました。>

書斎

吉平『旭君の事 心配してます。 はな 忙しいとは思うけんど もものこん 助けてやってくりょう』。

ふじ『何か 困ったこんがあったら すぐに言うだよ。 いつでも飛んでくから。 おとう おかあより』。

もも「お姉やん? こんにちは!」

花子「美里ちゃん。 お母ちゃまよ。」

居間

花子「転地療養?」

もも「空気のいい所で 2年くらい じっくり治療した方がいいって お医者さんが。 私も 旭さんに ついていきたいんです。」

英治「旭君も ももさんがついていれば 心強いと思うよ。」

もも「ええ…。 ただ… 赤ちゃんには うつりやすい病気だから よくなるまで 一緒にいない方がいいって…。 美里には 申し訳ないけれど 今は 旭さんのそばに いてあげたいんです。」

もも「前の主人は お医者さんにも 連れていけなかった…。 だから 旭さんには 精いっぱいの事したいんです。 旭さんが退院できるまで 美里をお願いできませんか?」

花子「いいわよ。 うちは いくらでも。」

もも「本当にすみません…。」

英治「とんでもない。」

もも「美里… よかったね。 お姉やん。 お姉やんに ずっと謝りたかった事があるの。」

花子「えっ…?」

もも「東京に来たばかりの頃 私… お姉やんに ひどい事 言ったでしょう?」

回想

もも「幸せなお姉やんには 私の気持ちなんて 分かりっこない。」

回想終了

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