あらすじ
カフェーで会っていたはな(吉高由里子)と蓮子(仲間由紀恵)の元へ、突然、伝助(吉田鋼太郎)がやって来た。思いがけない伝助の登場に動揺した蓮子は、一足違いで店に入ってきた龍一(中島歩)に来るなと合図し、はなもその様子に気づく。伝助は、料亭での接待までまだ時間があるから立ち寄ったのだと言う。蓮子が欲しがっていたものが見つかったから渡しに来たという伝助は、箱の中からある物を取り出してみせる…。
87回ネタバレ
カフェー・ドミンゴ
蓮子「実は 今日 彼も ここに呼んでいるの。」
はな「てっ… えっ 彼って もしかして 帝大生の?」
蓮子「そう。 もうすぐ来るわ。」
(ドアベル)
かよ「いらっしゃいませ。」
嘉納「おお はなちゃん! ひさしぶりやね!」
蓮子「あなた…。」
嘉納「サイダー 飲みよるか?」
はな「いえ…。」
嘉納「蓮子 どげしたとか?」
蓮子「あなたこそ どうして ここに?」
嘉納「いや はなちゃんと この店で会うち お前が言うたとやないか。」
かよ「いらっしゃいませ。 今日は お一人ですか?」
龍一「あ…。」
かよ「こちらへ どうぞ。」
蓮子「あなたが カフェーなんかに来るなんて 一体 どうなさったの? 今夜は 料亭で接待があるって おっしゃってたじゃありませんか。」
嘉納「いや まだ少し時間がある。 お前が欲しがっちょったもんが 見つかったき 渡そうと思うてな。 ほれ。」
はな「てっ… きれい…。」
嘉納「こないだ あの… え~… 何とかブルグっち国の皇太子が 結婚した記事を見て このテアラっちゅう宝石を お前 欲しそうに見よったやろ。」
蓮子「欲しいなんて 私は ひと言も…。」
嘉納「言わんでん分かるたい。 お前 ここんとこ しばらく 元気がなかったき これで機嫌も直るち思うて おお 東京中の宝石店やら百貨店やら ハハッ 探させたとばい。 ほら。」
かよ「てっ… こんなに きれいな宝石 初めて見たじゃん。」
嘉納「おお よう似合うちょるばい。 なあ はなちゃん?」
はな「ああ… 蓮様 すっごく きれい。」
蓮子「こんなもの買うくらいなら 貧しい子どもたちの 寄付でもなさったら どう!?」
嘉納「蓮子!」
はな「でも 蓮様 すごくお似合いだったわよ!」
かよ「本当に お姫様みたいでした。」
はな「ねっ。」
嘉納「全く… わがままな お姫さんたい。 ハハハハハハ!」
蓮子「早く新橋に行った方が よろしくってよ。」
嘉納「いや たまには こういう店で食うともいいばい。 一番高い酒と 何でんいいき高い料理 どんどん持ってこんね。」
蓮子「そんな!」