JOAK東京放送局
スタジオ
花子「全国の皆さん ごきげんよう。 村岡花子です。」
アナウンサー「村岡さん どうぞ よろしくお願い致します。」
花子「よろしくお願い致します。」
村岡家
居間
アナウンサー『村岡さんは 英語の 翻訳家としても ご活躍ですが どのようにして 英語を学ばれたんですか?』。
花子『修和女学校で カナダのすばらしい 宣教師の先生方から…』。
かよの露店
「『ごきげんよう』のおばさんの声 懐かしいな。」
「俺 尋常小学校の頃 毎日 楽しみにラジオ聞いてたよ。」
かよ「よかったら これ どうぞ。 おまけです。」
宇田川「また ラジオに出るなんて 『みみずの女王』も懲りないわね。」
花子『そこの本を ほとんど全部 読んでしまったので 『あなたのために 図書室を増築しなければ』と 冗談で言われた事もありました』。 翻訳という仕事に 興味を持ったのも 修和女学校で学んでいた時でした。」
回想
蓮子「脚本 最後まで読みました。 率直に感動致しました。 あなた やっぱり 翻訳力だけは 大したものだわ。」
回想終了
JOAK東京放送局
スタジオ
花子「腹心の友が 翻訳の道へと 進む勇気をくれたのです。」
宮本家
居間
蓮子「はなちゃん…。」
JOAK東京放送局
スタジオ
アナウンサー「では 最初に 英語を教えて下さったのも 修和女学校の先生方ですか?」
花子「いいえ。 私に 最初に 英語を教えてくれたのは 父です。」
安東家
寝室
吉平「てっ… 俺のこんけ。」
花子『幼い頃から 本が大好きだった私を見て 父は 修和女学校に入れようと 思いついたのです』。
JOAK東京放送局
スタジオ
花子「うちは 貧しい農家でしたが 私が給費生として 編入できるように 父は 奔走してくれました。」
回想
吉平「東京の女学校へ行ったら 大好きな本が なんぼうでも読めるだぞ。」
はな「本当?」
吉平「毎日 思っきし 本が読めるんじゃ。 ほういう学校に行きてえか?」
はな「うん!」
吉平「よ~し! おとうに任しとけ!」
回想終了