道中
かよ「ふんじゃあ 行ってくらあ。」
ふじ「かよ。 ちゃんと食うだよ。」
ふじ『きれいなクッキーの缶を 宝物にするちゅうて 持ってっただよ。 はなも体に気ぃ付けて頑張れし。 おかあより』。
朝市『追伸。 おらも はなに負けられん。 教会の図書室で 本を読んでます』。 『やっぱし 本は 面白いけんど はなに追いつくには 何年かかるずら。 朝市』。
修和女学校
中庭
はな「朝市…。」
茂木「はなさん。」
はな「あっ…。」
茂木「おうちは いかがでしたか?」
はな「おかげさまで 家族と 大層いい時間を 過ごす事ができました。」
茂木「それは よかったですね。」
はな『校長のおかげです ありがとうございました』
ブラックバーン『言っておきます 今度門限を破ったら ゴー・ホーム、永久に』
富山「つまり 退学という事ですね。」
茂木「あなたは 前科があるのですから 次の日曜学校では 本当に気を付けなさい。」
はな「はい。」
回想
北澤「花子さんのお父様は 貿易会社を 経営なさってるんですね。」
はな「ええ… そうです。」
回想終了
<もう一度 会いたい気持ちと 嘘をついてしまった後ろめたさが ごちゃ混ぜになって 眠れない はなでした。>