連続テレビ小説「なつぞら」第50話「なつよ、夢をあきらめるな」【第9週】

あらすじ

なつ(広瀬すず)は、東洋動画の試験に落ちてしまった。アニメーターになることだけを考えてきたなつは、みずからの行く先を見失ってしまう。なつの落ち込む様子を見た雪次郎(山田裕貴)は、いてもたってもいられず、咲太郎(岡田将生)になつが不合格だったことを報告する。なつを励まそうと川村屋のアパートに現れた咲太郎。すると、大杉社長(角野卓造)から、面接の時に何か聞かれなかったかと、なつに尋ね始める…。

50話ネタバレ

川村屋

社員寮

佐知子「なっちゃん。 また早起きして 絵描いてたの?」

なつ「いえ… 手紙書こうって思ったけど 書けなくて。」

佐知子「大丈夫?」

なつ「はい 大丈夫です…。」

<なつは 東洋動画の入試試験に 落ちてしまったのです。>

応接室

光子「そう 落ちたの。」

なつ「はい…。」

光子「それじゃ… しかたないわね。 それで これからどうするの? このまま うちで働く? どうしたいの?」

なつ「分かりません…。」

野上「分からない? あなた 落ちた時のことは 何も考えてなかったんですか? まさか 本気で受かることしか 考えなかったんじゃないでしょうね?」

光子「野上さん… 誰だって 初めから不安になるようなことは 考えたくないものよ。 まして 無謀なことに挑戦しよう っていう時ほどね。」

なつ「無謀… ですよね やっぱり。」

光子「だけど挑戦した。 そうでしょう? なつさんは 本当に よく働いてくれるから うちで 正式に雇ってもいいのよ。 どう? 野上さん。」

野上「そうですね。 より一層の努力をしてくれるなら 立派な川村屋の店員になれるでしょう。 これまでのように 甘やかしはしませんよ。」

光子「それとも 北海道に帰る?」

なつ「帰りません…。 このまま 帰るわけにはいきません。」

光子「ということは うちの社員になる気もないようね。」

なつ「すいません…。」

野上「あなた マダムの好意を 踏みにじるんですか?」

光子「おやめなさい。」

野上「私は… 彼女にとって…。」

光子「これから どうするかは なつさんが 自分で選ぶべきことよ。」

なつ「すいません…。」

厨房

佐知子「お願いします。」

なつ「はい。 すいません 後ろ通ります。」

柴田家

台所

泰樹「なつから 今日も 手紙 届いとらんのか?」

富士子「まだ ないわ。」

剛男「何しろ 遠いですからね 東京は。」

泰樹「もう ひとつきもたつべ 試験の日から。」

富士子「まあ 頼りがないのが いい便りってこともあるし。」

剛男「それはないだろうな… なつの性格からして。」

富士子「ないか…。」

明美「ない ない。」

照男「いい知らせなら すぐ よこすべ。 電報とか。」

剛男「こっちから 電報打つか。」

富士子「何て?」

剛男「レンラクヲ マツミノツラサ ツレヅレニ。」

富士子「俳句じゃないんだから。」

剛男「だって 露骨に聞きづらいだろ。」

照男「あっ 農協から電話すればいいべさ。 その… 川村屋に。」

剛男「あ その手があったか!」

富士子「親だもね いつ電話しても不思議でないわ。」

剛男「ああ 川村屋に聞くべ。」

明美「落ちてたら どうすんの?」

富士子「えっ?」

剛男「えっ?」

明美「なつ姉ちゃん 北海道に帰ってくる?」

泰樹「誰も 落ちた時のことを 考えとらんかったんか?」

剛男「あっ…。」

おでん屋・風車

玄関

「ねえ おにいさん 寄ってかない?」

雪次郎「あっ ごめんなさい…。」

1階店舗

雪次郎「あの こんばんは。」

亜矢美「あらららら… あら そうよね? ああ… そうよね? なつさんの?」

雪次郎「は。 北海道の友人です。」

亜矢美「まあ おばんでございます。」

雪次郎「あっ おばんです。」

亜矢美「どうぞ どうぞ。 ちょいと座んなさいよ。」

雪次郎「あの 咲太郎さんに 会いに来たんです。」

亜矢美「何だ そうか… ふ~ん つまんな~い。」

雪次郎「えっ?」

「ママ 若い人を邪けんに扱うと 店が潰れるよ。」

「そうだ。」

亜矢美「失敬 失敬。 ほら おでんでも食べながら 待ってなさいよ おごっちゃうから。」

雪次郎「あっ いや… いいんです いいんです。」

亜矢美「いいの。 こっちの客に付けちゃうから。」

「ママ…。」

亜矢美「あっ こっちにしようかな…。」

「よ~し いいよ もう これ 全部 食っちまおう!」

雪次郎「失礼します 失礼します…。 あの 咲太郎さんは 今 何をしてるんですか?」

亜矢美「あ~ あいつは もう ここを出てったら 何してんだか 全然分かんない。」

雪次郎「新劇はやってないんですか?」

亜矢美「新劇? ああ そんなこと言ってたわね。 だけどね お芝居だけやってても 食べていけないからね。 なつさんが来てから あいつも ちょっと 考えるところはあるみたいだけれど。 えっ そういう話?」

雪次郎「えっ?」

亜矢美「お芝居のお話ししに来た?」

雪次郎「あっ いえ… なっちゃんのことで。」

亜矢美「どうかした?」

雪次郎「あっ… いらっしゃい!」

咲太郎「何だ? お前。 てか お前が言うなよ。」

雪次郎「あっ すいません…。」

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