連続テレビ小説「花子とアン」第36回「腹心の友」【第6週】

福岡・嘉納鉱業

一同「お帰りなさいませ!」

「東京は どげんやったですな。」

嘉納「別に 変わった事は なかった。」

「そげんですか。」

「社長。 和同鉱業の久保山専務から 電話が来ちょります。」

嘉納「もしもし。 ああ 久保山さん どうも。 この間の縁談。 どげんやったと? はっ? あん娘が? えっ… 何かの間違いやないと?」

久保山「本当だ! 蓮子さんご自身が 是非 お受けしたいと 言ってきたそうだ。」

修和女学校

(鐘の音)

廊下

はな「あ~ 楽しかった!」

蓮子「ええ。」

白鳥「安東はなさん。」

はな「あっ 白鳥様。 ごきげんよう。」

白鳥「あなたの留守中に 先日の闖入者が これを。 重たいから 早く!」

はな「はい。 ありがとうございます。 これ 私が一番欲しかった辞書よ!」

英治『安東はな様 先日の翻訳のお礼です。 英語の勉強 こぴっと頑張って下さい』。

回想

はな「てっ!」

英治「はい。」

回想終了

白鳥「葉山さん。 あなたにも 手紙が届いています。」

はな「蓮様。 私 こんな高価な辞書 頂いてもいいのかしら?」

蓮子「その辞書の贈り主も はなちゃんの才能を認めたのね。 やっぱり はなちゃんは 高等科へ行って 翻訳の才能を磨くべきだわ。」

はな「蓮様は どうするの?」

蓮子「もちろん 行くわ。」

はな「ありがとう。 私 やっと心が決まったわ。」

校長室

(鐘の音)

茂木「はなさん 気持ちは 固まりましたか?」

はな「はい。 私は 高等科へ進みたいと思います。」

(通訳する富山)

はな「家族に仕送りをしながら 勉強を続けたいんす。 そして いつか 翻訳の仕事をしたいんです。」

(通訳する富山)

茂木「それは 並大抵の努力では かないませんよ。」

はな「覚悟してます。」

ブラックバーン『はな、やってみなさい 力を尽くして』

はな『ありがとうございます』

富山「あなたなら きっと できるでしょう。」

はな「富山先生。」

富山「安東さんの唯一のいいところは 根拠のない自信があるところです。 まあ 無謀な自信とも言えますが それだけは 認めます。」

はな「ありがとうございます!」

富山「褒めてません。」

はな「一生懸命 頑張ります!」

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