連続テレビ小説「花子とアン」第63回「グッバイ!はな先生」【第11週】

緑川「聞いただよ。 おまんのおやじを訪ねて えれえ きれいなおなごが 来たらしいじゃん!」

はな「てっ…。」

朝市「いやいや おらじゃねえ! うちの おしゃべりおかあが…。」

本多「もう 村中知ってるだ。 …ったく おまんちは 話題に事欠かんなあ。」

(戸が開く音)

寅次「郵便ずら。」

(戸が閉まる音)

廊下

蓮子『はなちゃん ごきげんよう。 「たんぽぽの目」 出版おめでとう。 ついに 作家 安東花子の誕生ですね。 この度 娘の冬子を修和女学校に 入れる事に致しました。 あの お懐かしい 茂木先生に 相談しながら 入学の準備を進めております』。」

はな「てっ。」

嘉納邸

黒沢「修和女学校へ冬子さんを?」

蓮子「私は あの学校で すばらしい先生方と 腹心の友に巡り会ったの。 冬子さんにも その人生の可能性を広げてほしい。 修和女学校なら それが かなうわ。」

黒沢「しかし… ご主人が許してくれますかね?」

蓮子「絶対に説得してみせます。」

蓮子「最初は 先生に合わせて 動くだけでもいいわ。 黒沢先生 お願いします。」

冬子「何で こげなこつ?」

蓮子「あなたは これから 新しい時代を生きるレディーに なるのよ。 修和女学校に行って 華族のお嬢様たちと 堂々と胸を張って おつきあいできるように レディーのたしなみを 身につけておかなければね。 そう その調子!」

(レコードを乱暴に止める音)

黒沢「嘉納さん…。」

冬子「お帰んなさい。」

嘉納「こげなんこつは 必要ない!」

蓮子「でも これからの女性は ダンスの一つも踊れないと 恥を…。」

嘉納「必要ない! 冬子。 いい見合いの相手が 見つかったぞ。 銀行の頭取の息子ばい。」

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