<ひたすら待っている はなを見て かよは 気付きました。>
村岡印刷
郁弥「もしもし かよさん? うらしいな。 かよさんから電話もらえるなんて。」
かよ『お兄さんは いらっしゃいますか?』
郁弥「えっ? 兄ですか? 義姉さんの病院へ行きました。 今日は 戻れないと 思いますけど…。」
かよ『そう… ですか。』
カフェー・ドミンゴ
かよ「もう お店 閉店じゃん。 帰ろう。」
道中
かよ「お姉やん。 もう あの人の事 待ったりしちゃ駄目だ。」
はな「え…?」
かよ「村岡さんにすっぽかされたずら。」
はな「どうしたのかな…。 何か あったのかもしれねえ。 事故にでも 遭ったんじゃないかな…。 ごめん。 先 帰っててくりょう。 お姉やん 村岡印刷さんとこ 行ってみる。」
かよ「お姉やん! 何で… ほんなに好きになっちまったの?」
はな「『何で』って…。」
かよ「村岡さん 事故になんか遭ってねえよ。 奥さんの病院に行っただ。」
はな「かよ… 何言ってるでえ。 奥さんって?」
かよ「胸を患って入院してる 奥さんがいるだ。 村岡さんは 結婚してるだ。 おら 知ってたのに… 黙ってて ごめん。」
はな「な~んだ…。 ほういう事だったんだ。 ほうか ほうか。 ほういう事か…。 かよ… 教えてくれてありがとう。 お姉やん 本当にバカっちょだったね。 おとうからも あれだけ言わたのに…。 全く 東京の男は 信じられんさあ…。 さあ 帰ろ 帰ろ。」