連続テレビ小説「花子とアン」第88回「最高のクリスマス」【第15週】

玄関前

龍一「あ~ 酔っ払った。」

蓮子「龍一さん…。」

嘉納「蓮子!」

龍一「おっ。 これは これは 石炭王の嘉納伝助… 様では ありませんか。」

嘉納「フフフ… よか ご機嫌やな。 何しよった? 遅いき 迎えに来たばい。」

龍一「へえ~ お優しいご主人だ。」

嘉納「お前の知り合いか?」

蓮子「…いいえ。」

嘉納「行くぞ。 あっちで 運転手が待ちくたびれちょるき。 さあ。」

龍一「待てよ! 待ってくれ…。 行かないでくれよ!」

嘉納「酔っ払いたい。 相手するとやなか。」

ホール

<蓮子たちが そんな事に なっていたとは知らず はなは 3杯目のブドウ酒を 飲もうとしていました。>

武「やっぱし 徳丸商店のブドウ酒は うめえら?」

はな「うめえ!」

醍醐「英治さん。 挿絵の調子は いかがですか?」

英治「それが… なかなか難しくて。」

醍醐「宇田川先生は もしかしたら 英治さんだけの銀河の乙女を 見たいんじゃないかしら。」

英治「それは… どういう事ですか?」

醍醐「遠い遠い星まで 傷つきながら たった一人で旅を続ける 銀河の乙女。 銀河の乙女は 誰の心にも いると思うんです。 英治さんの心にも きっと いるはずです。」

英治「僕の心にいる…。」

はな♬『Twinkle, twinkle, little star,』

醍醐「大変! はなさん いつの間に あんなに酔っちゃったの?」

英治「あっ…。」

はな♬『Up above the world so high,』

英治「あ~!」

はな「ああ… 優しいですね。」

英治「花子さん こぴっとして下さい。」

はな「こぴっと?」

英治「こっちへ。」

英治「どうぞ。 やっぱり 寝てしまいましたね。 朝市さんは 花子さんの幼なじみだそうですね。」

朝市「はなの事 花子って呼ぶですね。」

英治「はあ…。」

朝市「村岡さん。」

英治「はい。」

朝市「はなに英語の辞書を贈ったのは あんたですか?」

英治「はい。 そうですけど…。」

朝市「やっぱり ほうけ…。 あんたに言っておきてえ事がある。 はなは…。」

<まあ 怖い! 朝市は 決闘を申し込むのでしょうか? ごきげんよう。 さようなら。>

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