寝室
醍醐「そういう事だったのね。 赤ちゃんの気持ちまで 見抜くなんて さすがね ブラックバーン校長。」
花子「本当。」
花子『ありがとうございます』
ブラックバーン『何でもお見通しですよ』
玄関前
醍醐「それじゃあ ごきげんよう。」
花子「ええ。」
スコット「かわいい坊やに会えて良かったです」
花子「Me too.」
(飛行機のエンジン音)
花子「てっ…。」
醍醐「飛行機だわ…。」
ブラックバーン「Hana. (英語)」
醍醐「何て おっしゃってるの?」
花子「『これからの飛行機の進歩は 世界を平和に導くか 戦争を もっと悲惨なものに するかの どちらかです』と。」
ブラックバーン「(英語)」
花子「『我々人類は この飛行機を どのように 使おうとしているのか。 平和か 戦争か…』。」
ブラックバーン「(英語)」
花子「『それは 我々の上に懸かっている 課題だという事を よく考えておきなさい』。
ブラックバーン『はな 神から授かった命を 大切になさい』
花子『はい ブラックバーン校長』
スコット『さようなら はな またお会いしましょう』
醍醐「ごきげんよう。」
花子「ええ… ごきげんよう。」
花子『神から授かった命を大切にします』
カフェー・ドミンゴ
<そのころ 吉平とふじは かよの働くカフェーに来ていました。>
ふじ「(小声で)おとう… こ… ここは おらたちみてえな百姓が来ても いい店ずらか?」
吉平「(小声で)いいに決まってるじゃん。」
(ドアベル)
かよ「いらっしゃいませ。」
郁弥「やあ かよさん。 あっ… これは これは お義父さん お義母さん おそろいで。」
吉平「あ… 郁弥君。」
ふじ「どうも。 娘が いっつも お世話になりまして。」
郁弥「失礼しても よろしいですか?」
吉平「ほう なかなか立派な時計じゃん。」
郁弥「さすがですね お義父さん。 分かりますか? これ ロンドンで買った時計なんですよ。」