連続テレビ小説「花子とアン」第96回「あなたがいる限り」【第16週】

蓮子『ご承知のとおり 結婚当初から あなたと私の間には 全く 愛と理解とを欠いていました。 しかし 私は この結婚を有意義にするため 出来る限り 努力しようと 決心しました。 私が はかない期待を抱いて 東京から九州へ参りまして 10年になりますが 私の期待は 全て裏切られ 努力は 水の泡になりました。」

蓮子『愛なき結婚が生んだ不遇と思い 私の生涯は 暗い一生で 終わるものと諦めていたのです。 しかし 幸いにして 愛する人に 巡り会う事ができました。 私は その愛によって 今 復活しようと しているのでございます。 ともあれ 10年の間 欠点の多い この私を 養って下さったご恩に 感謝します』。

黒沢「しかし… なぜ このような手紙が 新聞に載ったのでしょうか…。」

嘉納「こげなもん! ごげなもん! うう~! こげなもん! こげな… もん! あ~!」

(ガラスが割れる音)

嘉納「こげなもん! うう~! あっ! うう~! こげなもん! こげなもん! こげなもん! こげなもん! うう~! こげなもん! うう~! ううう…。」

(ガラスが割れる音)

嘉納「(泣き声) ああ~!」

龍一宅

<蓮子は まだ知らなかったのです。 まさか あの手紙が 新聞に公開されているとは…。 蓮子は 何もかも捨てて たった一つの夢を つかんだのでしょうか。>

蓮子「ごきげんよ… じゃなくて お帰りなさい。」

龍一「ただいま。」

<では また来週 ごきげんよう。 さようなら。>

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