仮眠室
テープレコーダー「私はいつかおじぃのホテルの女将さんになるのが夢なの それでね ここを 魔法の国にするの。 いらっしゃいませ ホテルサザンアイランドへようこそ 女将の狩野純です。」
愛「純さん。」
純「うん?」
愛「このホテルの名前は”ホテルサザンアイランド”にしましょう。 純さんの魔法の国は おじぃのホテルの名前を継ぐべきです。」
純「わかった。 あ そうだ 愛君。 糸電話。」
純「私 こんな幸せでいいのかな?」
愛「それは こっちのセリフです。 純さんがいてくれたから また家族とちゃんと話すことが出来ました。 それに また動くようになったんです。 時計。」
純「本当?」
愛「純さんと会えて 僕は本当に幸せです。 もう 何も要りません。」
純「ちょっと なに言ってんのよ? 愛君には これから もっともっと幸せになってもらわないと困るんだから。 だって新婚旅行にだって 行ってないんだよ?」
純「愛君 何処行きたい? 私はね やっぱ パリかな? だって サモトラケのニケさんがいるんだもん。 会ってみたいよね? あ? でもさ その前に仕事が軌道に乗ったらさ 子供作ろっか? 男の子がいい? 女の子がいい?」
純「愛君 切れちゃった見て。 あれ? なんだ 寝ちゃったの? ちゃんと布団かけないと風邪ひくよ! よいしょ 起きてよ。 よいしょ。」
純「愛君? 愛君? ねえ愛君? 愛君! ねえ ちょっと? 愛君!」