サザンアイランド
ロビー
「純ちゃん お帰り」
純「兄貴どこですか?」
「2階 2階さ」
2階
善行「やっぱり 花が足りんなぁ」
晴海「うん」
善行「よし 注文してくる」
晴海「お願いします」
晴海「あ! 純 帰ってきたのね あんた 良かった」
純「お兄ちゃん 話しがあんだけど」
正「おいおい なんだよ?」
純「知ってんの? マリヤさんが お兄ちゃんの子供おろしてないこと?」
正「え?」
晴海「そうなの?」
純「このまま ほっといて いいの? マリヤさん お兄ちゃんのこと まだ 好きだよ 絶対」
正「でも それは マリヤマターだし」
純「ねえ お兄ちゃんが 元気ないのもさ マリヤさんのことが本当は好きで 忘れられないからじゃないの?」
正「俺は マリッジブルーなだけで」
純「お兄ちゃんにとって 結婚って なんなのよ このまま 結婚して 後悔しないの? 明日 相手の前で ちゃんと 愛誓えるの 一生愛せるの その人の事?」
正「いい加減にしろ 借金 ペイ出来なければ ウチのホテルが バーストするかも知れないんだぞ! とにかく 明日のウエディングは 俺のミッションなんだよ」
善行「何しに来たんや?」
晴海「お父さん 純が帰ってきてくれたんです 結婚式に出るって」
善行「ふーん それやったらな 大人しゅうしてるんや な?」
純「お父ちゃん 私はまだ 反対だから こんな式 自分の借金返すために 息子を 結婚させるなんて 父親として 恥ずかしくないわけ?」
晴海「ちょっと 純」
善行「お前が どう思おうが 関係ない 言っとおくがな 正は自分の意志で見合いして 相手が気に入ったから 結婚するんや な?」
純「じゃあ なんで こんなに 式早くあげんのよ? ねえ 一体いくらあるのよ借金? おじぃのホテル潰したら 承知しないからからね 私 家族みんな 不幸にしてんの いい加減 気づいたら? お母ちゃんも お兄ちゃんも 剛も みんな お父ちゃんのせいで つらい思いしてんの みんなね 嫌なこと我慢してんのよ 本当はうんざりしてんの お父ちゃんが なんかする度に」
晴海「ちょっと 純」
純「私 お父ちゃんみたいな 人間にだけは 絶対になりたくない」
善行「なんやと?!」
晴海「娘にそんなこと言われて 親がどれだけ 傷つくか 分かってるの?」
純「こんな式 絶対でないから 絶対でないから!」