宿泊部
男「あの これコピー B4でお願いしたんですけど」
米田「あ どうもすみません」
早期退職者の募集と個人面談 今まで 部下だった人間の下で 働かせながら それでも やめない人は
会議室
多恵子「こんな基本的な数字もわからないなんて 恥ずかしいと思いませんか?」
米田「すみません」
多恵子「オオサキの業績が悪かったのは 結局 あなたの責任 なんじゃないんですか?」
米田「すみません」
多恵子「すみません すみませんって 謝って済む歳ですか あなた?」
米田「すみません ごめんなさい」
仕事の全くない部署に異動させられて
露木「あなたの能力を向上させるには、どうすればいいのか考え来週までに提出して下さい。」
米田「今日何日でしたっけ?」
ロビー
種田「あの ちょっと すみません」
純「いらっしゃいませ」
種田「オオサキプラザホテルは 何処かしら?」
純「あの ここですけど」
種田「そんなハズ ないわ こんな暗くて 歩きづらくなかったし」
純「申し訳ありません リニューアルしたんです」
種田「座る場所もないのよ 前は あんなにあったのに」
純「あの ちょっと 待って下さいね あの 小野田さん!」
小野田「ん?」
純「いつもウチにいらしてたお客さんが座る所が無いって おっしゃってるんですけど どっか なんか ないですかね?」
小野田「あの ばーさんか?」
純「はい」
小野田「座りたかったら カフェや レストランに行け と言ってやれ」
純「ちょっと 待ってください あのお客さんは ウチのロビーが大好きで毎日来てくれてたんです」
小野田「そういう金を使わない客を追い出すためにソファーを少なくしたことくらい お前も知ってるだろ」
純「おばあちゃん ここ 空いたんで ここ 座ってください ね」
種田「よかった」
純「どうぞ」
種田「ありがとう」
純「とんでもないです じゃあ 失礼します」
種田「ねえ?」
純「え?」
種田「明日から どうすれば いいの?」
真一郎の部屋
ノック
真一郎「どうぞ」
桐野「失礼します 御用ですか 社長」
真一郎「ん? 最近 現場の雰囲気は どうかなって思って」
桐野「お知りになりたかったら こんなところに居ないで ご自分で確かめたら いかがですか?」
真一郎「スタッフみんなに会わせる顔がなくて 君は どうしたら いいと思う?」
桐野「私は 意見を言う 立場では ありませんので」
真一郎「社長としてじゃなくて 昔付き合ってた男として聞くんだけど」
桐野「そんなことは もう 忘れました 失礼します」