連続テレビ小説「カーネーション」第123回「悔いなき青春」【第22週】

玉枝「それな 優ちゃんと直ちゃんが 贈ってきてくれたんやし。」

糸子「へえ~! せやけど 見舞いなんやさかい もうちょっと ちいちゃいのしといたら ええのにな。 でかすぎやがな。」

玉枝「ほんな事ない。 うちは どんなけ うれしかったか。」

糸子「花でも服でも とにかく 派手やったらええ思てんやで あの子ら。 おばちゃん これ 食べ。 お母ちゃんがな 軟らこう炊けたんやて。」

<うちは おばちゃんの残りの日ぃを なるべく 明るくしたい思いました>

糸子「よう食べ。 よう かんでや。」

糸子「うん ええよ! ええよ! おいしいな。 わ~ おいしい!」

玉枝「軟らかい。」

糸子「軟らかい? 喉 詰まらしなや。 ゆっくり食べや。」

<穏やかで 幸せでおってほしい。 せやのに>

糸子「おばちゃん どないしたん?」

玉枝「昨日 待合のテレビ見ててな。」

糸子「うん。」

玉枝「戦争の事 やってたんや。」

糸子「うん。」

玉枝「戦争中に 日本軍が 戦地で 何したかちゅう話を やっててな。 糸ちゃん うちはなあ 勘助は よっぽど ひどい目に 遭わされたと 思てたんや。 あの子は やられて ほんで あないなって しもたんやて。 けど ちゃうかったんや。 あの子は やったんやな。 あの子が やったんや。」

(泣き声)

(せみの鳴き声)

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