連続テレビ小説「カーネーション」第131回「まどわせないで」【第23週】

オハラ洋装店

譲の父「こんにちは~。」

糸子「こんにちは。 いらっしゃい。 お待ちしてました。 どうぞどうぞ。」

譲の父「先生 これ つまらんもんですけど。」

糸子「はれ! 金箔カステラ!」

譲の父「あ ご存じですか?」

糸子「ウフフフッ! こないだ 譲が 持ってきてくれたんですわ。 みんな 大喜びで 呼ばれたんです。」

<この人は 譲のお父ちゃん。 つまり うちが 金糸の生地を買うた 先代のお孫さんちゅう事です>

リビング

譲の父「先生。 こないだ 譲が また 先生に えらい説教してもろたそうで。」

糸子「いや~ 悪い事しました よう考えたら あの子 友達のために ついてきただけやのに えらい とばっちり 食わわせてしもて。」

譲の父「いやいや…。 ありがたい事ですわ。 ほんまに あのアホ息子が しっかりしてもらわん事には 家内も 会社が心配で おちおち 成仏できんよって。」

糸子「こないだの一周忌は あんじょう 済みましたか?」

譲の父「おかげさんで 滞りのう。 はあ… ほんまに あっちゅう間の1年ですわ。 ほんでも まあ 男一人 残されて どないなるやろ 思てたんが まあ 今日まで どないか やってきました。 息子がアホで かなんちゅう以外は。」

糸子「ハハハハハハ…。」

譲の父「ほんまでっせ!」

「いや~ うちの婿も アホやで~。」

譲の父「いやいやいや うっとこの息子ほどでも ないはずやわ。」

<男の人は 独りで 御飯 食べたら いかん>

糸子「いや 娘の話やったら うちに任せて下さい。」

<せやさかい 奥さんに先立たれた 男の人らを集めちゃあ こんな食事会をやります>

「どこの息子も 同じでっせ。」

<もし まだ この世に おるんやったら どうか あの人にも こんな場所が あってほしい。 そない思うからです>

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