玄関前
(からすの鳴き声)
糸子「ほんまに お世話になりました。」
周防「じゃあ…。」
糸子「ほんまに… ほんまに おおきに。」
周防「ちっとは 役に立ったですか?」
糸子「はい。 周防さんが思てるより もっと。 うち… 周防さんに 助けてもろたんです。 ほんまです。」
周防「よかった。」
糸子「えっ?」
周防「嫌われたかて 思うとった。」
糸子「何で?」
周防「いや…。 何か 最後の方 しゃべってくれんごとなったけん。」
糸子「あ…。 ほな… おおきに。」
周防「こっちこそ。 じゃ…。」
糸子「お元気で!」
<しゃべれんように なったんは 好きになってまいそう やったからです さいなら… もう 二度と会いませんように>