泉州繊維商業組合
糸子「こんにちは!」
三浦「おう よう来たなあ! おい! まあ 座りよ。 おい お茶!」
事務員「はい!」
三浦「よい! ヘヘヘヘ!」
(ドアの開く音)」
三浦「おう! おい 小原さん 来てるでえ。」
北村「毎度。」
三浦「おい ここに座りよ。 あ ちょっと ちょっと。 うん。 こんで 役者がそろた。 やっと 話ができるでえ。 ハハハッ。」
<2年ぶりの事務所に もう 周防さんの姿は ありませんでした>
三浦「こないだ話した あの工場。 なあ あそこに ミシン 入れたんや。 行ってみたら分かるけど 中古やけど なかなか 品は ええんやでえ。」
<な~んや… うちは あの人に会えへんために 組合を避けてたんやけど もう そんな必要なかったんやな>
三浦「えっ 何や?」
糸子「あ… あの 組合長! うち また 今月から 会合 出さして下さい。」
三浦「ほ? おう おう! ええで。 おう 出え 出え!」
糸子「北村さん!」
北村「何や?」
糸子「また やりましょ 飲み比べ。」
北村「嫌じゃ。 里芋なんか潰したかて 何も おもろないちゅうねん。」
糸子「里芋 潰れるかいな!」
北村「里芋 潰したろちゅうてんねんな。」
三浦「『もう けんか すな』ちゅうねん。『けんかを すな』ちゅうとるやろ。 ええか? お前ら これから2人で 力合わして 仕事していくんやで。」
糸子「じゃがいもみたいな顔しやがって。」
北村じゃがいも言うたやろ? 今。」
糸子「じゃがいもやんか。」
北村「わい ちゃんと話 聞いてるやんけ。」
糸子「じゃがいも!」
北村「じゃがいも 今 言わんでええやろ。」
糸子「じゃがいもは 酒 弱いで。 ハハハッ。」
北村「里芋 潰したるちゅうてん! じゃがいもが 今度…。」
糸子「潰しても うまいわ!」