連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第11話「1942-1943」【第3週】

橘家

小しず「お義父さんのご愛用の足袋 これしか買えませんでした。」

杵太郎「そうか… まっ しかたがねえのう。 よっしゃ。 安子。」

安子「うん?」

杵太郎「お母さんがな 頑張ってくれたぞ。」

安子「うん? ハハハッ そうなん? よかったなあ。 ハハハハッ。」

小しず「安子。 ちょっと。」

安子「ああ セーター?」

小しず「チョッキ。 毛糸も そねん手に入らんからなあ。 みんなの分 作ろう思うたら チョッキぐれえしか。」

安子「ぬくそうじゃなあ。 ありがとう お母さん。」

安子の部屋

稔『安子ちゃん。 春休み帰省することになりました。 安子ちゃんのご両親に お許しをもらって 一日だけでも 2人で出かけられたらと思っています。 久しぶりにディッパーハウスに行きたいな』。

安子「はい。」

ひさ「安子~ 配達じゃ!」

安子「はい!」

喫茶店・ディッパーマウス・ブルース

定一「よっ 頂き。」

安子「どうぞ。 フフッ。」

定一「う~ん やっぱり うめえ。 しゃあけど コネんうめえおはぎも まともなコーヒーがいれられなんだら 台なしじゃ。」

健一「コーヒー豆の輸入は 前々から 厳しゅうなっとったんじゃけどな。 いよいよ完全に途絶えるらしいんじゃ。」

安子「コーヒーもですか…。」

健一「まあ 戦争が終わるまでは 代用コーヒーでしのごうよ。」

定一「あねん まじいもんが飲めるか。」

♬~(レコード)

安子「あっ これ…。」

定一「うん?」

安子「あ… 『On the Sunny Side of the street』。」

定一「イエス。」

安子「あっ 稔さんと ここ来た時に かけてくださった曲です。」

定一「あら そうじゃった?」

健一「うん。」

定一「ハッハッハッ。」

安子「ウフフッ。」

回想

稔「『On the Sunny Side of the street』. 『ひなたの道を』ってことかな。」

回想終了

(ガラスが割れる音)

定一「こりょお貼った連中じゃろ。」

健一「ええ お父さん。 わしがやらあ。」

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