連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第11話「1942-1943」【第3週】

あらすじ

英語講座を放送しなくなったラジオからは勇ましい日本軍の戦果が流れる日々。衣料品の購入や製造にも制限がかかる中、雉真繊維は軍服や国民服の需要拡大に伴い、工場の拡大を検討していました。そんな中、春休みに帰省することになった稔(松村北斗)。安子(上白石萌音)も稔も2人で出かけるのを心待ちにしていました。しかし、帰ってきた稔には千吉(段田安則)から事業拡大に先立って銀行の頭取の娘との縁談が持ちあがり…。

11話ネタバレ

橘家

居間

ラジオ『帝国陸軍 比島攻略部隊は 2日午後 首都 マニラに侵入 これを完全に占領せり。 また コレヒドール要塞および バターン半島の要害に拠る敵に対し 更なる攻撃を続行中なり』。

<英語講座を放送しなくなったラジオは 勇ましい日本軍の戦果を 連日 伝えました>

ラジオ『大東亜戦争における 新記録を樹立』。

商店街

「安せられえ! そうじゃ そうじゃ! 何や この値段!」

卯平「こりゃあ なんぼ何でも あこぎじゃろう!」

花子「ケチ兵衛の面目躍如じゃな!」

吉兵衛「誰がケチ兵衛じゃ!」

小しず「どねんしたんです?」

卯平「たっけえの これ。」

花子「あっ 小しずさん! こりょう 見てみられえ!」

卯平「もうじき衣料品が切符制になると聞いて 買い占めやがったんじゃ。」

小しず「はあ?」

花子「こげんして 高う売るためじゃが。」

「助け合いの精神は どけえ行ったなら。」

「そうじゃ そうじゃ!」

吉兵衛「わしゃあ。 吉右衛門に みもじい思いさせとうねんじゃ!」

「恥ずかしくねえんか おめえは。」

「そうじゃ そうじゃ。」

<衣料品が 自由に買えなくなりました。 それは また 衣料品の会社にとっても 自由に製造ができないことを 意味していました>

雉真家

ダイニング

千吉「地方工場の足袋は ともかくとして 学生服の布地の支給は 当局から承認してもらえんらしんじゃ。 当分は 工場の大部分を 軍服の製造にあてることになるじゃろう。 そっちの需要は 高まる一方じゃからな。」

勇「母さん。」

美都里「ああ 勇。 あと お弁当入れたら終わりじゃからね。」

勇「おう。 受験票… そっちに入れんといて。 ポケットに入れとくから。」

美都里「落とさんようにせられえよ。」

勇「おう。」

千吉「これから東京か。」

勇「うん。」

美都里「遠いわねえ。 野球がしてえだけじゃったら 岡山でもできるじゃろうに。」

勇「向こうの大学が わしの野球の成績見て 誘うてくれたんじゃ。 断るあほうはおらん。」

千吉「おめえなら 東京でも活躍できらあ。」

勇「うん。 何より今は 岡山を離れてえしな。」

千吉「えっ?」

勇「あ~ いや。」

美都里「まあ 遠ゆうても 学生なら 軍服を着せられんでも 済むもんね。」

勇「ああ そうじゃな。」

美都里「うん。」

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