道中
金太「雉真さん。 安子に 用があったんじゃねえんですか? 会うてやってください。 それが 一時 安子を苦しめることになっても どうか 安子と会うて ちゃんと 話うしてやってください。 お願いします。」
橘家
お菓子司・たちばな
稔「すんません。」
稔「母さんが 失礼なことを言うたそうじゃな。 ごめん。 いけん…。 いや いけん いけん。 やっぱり こねえなん 間違うとる。 安子ちゃん。 時間は かかるかもしれんけど 戦争が終わったら… 大学 卒業したら… きっと…。」
安子「ありがとうございます。 うれしいです。 じゃけど…。 間違うとったんです。 最初から。 分かっとったはずじゃのに 夢を見てしまいました。 長うて甘え夢を 見続けてしまいました。」
稔「安子ちゃん。」
安子「ラジオの講座が のうなったら 覚えた英語 忘れてしもうた。 稔さんのことも きっと忘れられます。」
<稔と一緒に ひなたの道を歩いていきたい。 安子の夢は はかなく ついえました。 Yasuko‘s little dream sadly faded away>