連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第13話「1942-1943」【第3週】

寝室

杵太郎「ハハハハハッ。」

ひさ「ここ?」

杵太郎「あ~ いやいや。 あ~ うっ。」

ひさ「ここ?」

杵太郎「う~。 あ~。」

ひさ「痛い 痛い…。」

杵太郎「大丈夫…。」

安子「おじいちゃん?」

小しず「お義父さん 大丈夫ですか?」

杵太郎「お~。 ハハッ。 うっ…。 ああ。 大したこたあねえ。 ハッハッハッハッ。」

ひさ「それがのう やめとけ言うのに 金太と一緒になって畑仕事して もともと痛めとった腰ゅう 余計に悪うしてもうたんじゃ。」

杵太郎「面目ねえ。 ヘッヘッヘッ。」

安子「おばあちゃん 今日 おじいちゃんにお汁粉作ったげて。」

2人「えっ?」

杵太郎「お~! ハッ 何よりの薬じゃ! (笑い声)」

<戦争は 庶民の当たり前の生活を さまざまな形でゆがめ むしばんでいきました。 世の中から外国語が消え 大学野球でも その影響は色濃くなりました>

野球大会

主審「正球!」

主審「悪球。」

主審「打者 引け!」

<夏には 少年たちの憧れだった 甲子園球場までもが解体されました。 金属を回収し 武器を製造するためでした>

喫茶店・出っ歯口の憂鬱(ディッパーマウス・ブルース)

<ジャズなど 米英の楽曲は 演奏を禁止され 個人所有のレコードまでもが 供出させられました>

配給

「ご苦労さまです。」

<そして 秋のことでした>

「次の方。」

道中

清子「あっ 安子ちゃんもお願い。」

安子「千人針ですか? もちろんです。」

ラジオ『ニュースを申し上げます。 東條首相自らによる放送で 発表されましたとおり 国内必勝体制強化のため 政府は 学徒をして 直接戦争遂行に 参与せしむることに方針を決定。 これにより 全国の大学 高等学校 高等専門学校在学中の 大正12年11月末生まれ以上の 理工 医系以外の学生の徴兵猶予は 停止せられることとなりました』。

<それは 稔が出征することを 意味していました>

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