連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第22話「1946-1948」【第5週】

おぐら荘

<おいしゅうなれ。 おいしゅうなれ。 おいしゅうなれ>

安子「よし。 るい。 ごはんにしようか。」

安子「どうぞ。」

安子「ん!」

闇市

安子「芋アメ いりませんか? 芋アメ どうですか? あっ 芋アメ いりませんか? おいしい甘え芋アメです。」

「ふ~ん。 ほな 一つもらおうか。」

安子「ありがとうございます。」

「どれ。 おおっ うまいな。 ほな ごちそうさん。」

安子「あの お代を!」

「何や 銭 取るんか。 わしは あんたが いりませんか言うさかい 食うただけやで。」

安子「そんな…。 払うて! 払うてちょうでえ!」

「う~ん しつこいなあ!」

安子「あっ!」

「あ…。」

「ハハッ 払たらええんやろ 払たら。 ほい。」

<芋アメは 簡単には売れませんでした。 それでも 夜なべして作るしかありませんでした>

おぐら荘

安子「るい ちょっと待ちょってね。 待ちょってよ。」

るい「あ~!」

安子「待ちょって言ようろう! ごめん…。 ごめん ごめん。」

<安子は不安でした。 るいを守り抜く自身が ぐらつきそうでした>

闇市

安子「芋アメ いかがですか。 芋アメ どうですか? 芋アメ どうですか? おいしい 甘え芋アメです。」

「おい 誰に断って ここで商売しとんねん。」

安子「えっ?」

「ショバ代払え言うとんじゃ こら!」

安子「すみません 私 よう知らなんで…。」

「おいおい おいおい おいおい。」

「おっ? 子連れのばばあか思うたら まだ若いなあ。」

「ハッハッハッハッ」

「ハハッ もっとええ商売 紹介したるで。」

安子「やめて! 離して! ちょっ… やめて!」

「おい!」

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