連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第28話「1948」【第6週】

稔の部屋

安子「稔さん。 私 今日 初めて英語で話ゅうしました。 進駐軍さんが 道で困っとられてな。 ちょびっと緊張したけど 思い切って話しかけてみたんじゃ。 ちゃんと通じた。 相手のしゃべりょおることも ちゃんと分かった。 うれしかった。」

商店街

安子「ちょうど頂きます。 ありがとうございます。 今後とも ごひいきに。」

定一「お~い トロンボーン トロンボーンおらんか?」

「はい。 俺 吹けます。」

定一「よ~し。 ほい。」

♬~(トロンボーン)

定一「よし! 合格!」

「ありがとうございます!」

定一「そこの角のトラック乗れ。」

「はい。」

「俺も聴いてくれ。」

定一「あんたあ おえん。 何なら こねえだの演奏は。」

安子「定一さん?」

定一「はい。 あっ 安子ちゃんじゃ!」

安子「そうです!」

定一「安子ちゃんじゃ!」

安子「安子です! ご無沙汰しております。」

定一「ハハハッ うん。」

JAZZ BAR ディッパーマウスブルース

♬~(レコード)

定一「進駐軍にゃあ クラブがあるんじゃ。」

安子「クラブ?」

定一「ああ。 米兵の娯楽施設じゃ。 そこで演奏するバンドマンを わしが斡旋しとる。」

安子「この人らは?」

定一「レコードを聴きに来てる連中じゃ。 曲 演奏せえ言われても その曲をしらなんだら どねんしようもねえからのお。」

安子「ああ…。」

「マスター。」

定一「おう。」

「今んとこ もっぺん。」

定一「ああ。 これ! (窓をたたく音) シッ! あっち行け。」

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