るい「おいしい あんこの おまじないじゃ。」
美都里「うん?」
るい「食べる人が笑うてくれますようにいうて お願いするんじゃ。」
美都里「そっか…。 そっか そっか…。 おいしゅうな~れ 言うんか。 ハハッ そっか そっか。」
グラウンド
勇「よう見いよ 球!」
千吉「緩やかにじゃが 近頃 売り上げが伸びとるんじゃ。 稔が死んで 野球しかしたことのねえ勇を 跡継ぎにして 一時は どねんなることか思うたが… 大したやつじゃ。」
美都里「今更 何を言よんでえ。 当たり前じゃろう。 私が産んだ子なんじゃから。 自慢の息子じゃ。 稔も 勇も。」
千吉「そうじゃな。」
美都里「うん。」
千吉「ありがとう 美都里。」
<再びクリスマスが近づく頃に 美都里は 稔のいる空の向こうへと旅立ちました>
JAZZBAR・ディッパーマウスブルース
定一「きっと今頃 おばあちゃんが お父ちゃんに るいちゃんのことを話しょおるじゃろう。 ホンマに ええ子に育っとるいうて。」
定一「ほい。」
「ありがとう…。」
定一「はい。 はい どうぞ。」
♬~(『Silent Night』)