連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第57話「1963-1964」【第12週】

病院

<しかし どこの病院に行っても 結果は同じでした 日常生活には何の支障もないのに トランペットを吹く時だけ 思うように 体が動かないという錠一郎の症状に 適切な診断と処置を与えてくれる医師は 見つかりませんでした>

笹川邸

リビング

奈々「また来てるわよ。 恋人なの?」

錠一郎「うん…。」

奈々「返事は書いたの?」

錠一郎「書けるわけない。」

奈々「困った人ね。 あなたは それでいいかもしれないけど。 女は それじゃ納得できないのよ。」

竹村家

竹村クリーニング店

(電話の呼び鈴)

和子「はい。 竹村クリーニング店でございます。 もしもし?」

錠一郎『あ…。』

和子「もしもし? もしもし?」

るい「おばさ~ん。 大根あると思てたのに あれへんから買うてきます。」

和子「ああ おおきに。 関東煮やのに 大根あれへんかったら おじさんが がっかり…。」

るい「(小声で)『あ…電話中…。 すいません。 行ってきます。』

和子「行ってらっしゃい。 もしもし。 もしもし? 切れとるがな。」

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