五十嵐「ここの回転焼きを食べた。 目の前で おばさんが 熱々を焼いてくれた。 あったかくて 甘いあんこの味が広がって… 生き返った気がした。 もう少し頑張ろうと思った。 それからだ。 やめようかと思う時。 気合いを入れたいと思う時。 ここの回転焼きが食べたくなる。」
るい「はい。」
五十嵐「あ…。」
るい「お待ち遠さん。 ここで食べていく?」
五十嵐「いえ。」
るい「そう。 おおきに。」
桃太郎「あっ! お姉ちゃんに斬られてた おにいちゃんや。」
錠一郎「ああ あのコンテストの時の?」
ひなた「桃。 あんた いらんこと覚えてんでええねん。」
桃太郎「こんにちは。」
五十嵐「こんにちは。」
桃太郎「お父ちゃん ランニング行こ!」
錠一郎「ああ… 今日の分の宿題は済んだんか?」
桃太郎「あさっての分まで やったわ。」
錠一郎「おっ 破天荒やなあ。」
るい「アハハッ ちょっと 桃。」
桃太郎「早く!」
るい「待ち 待ち。 ちょっと待って。」
錠一郎「あ… ちょ…。」
五十嵐「あっ お茶 ごちそうさまでした。」
錠一郎「ああ ほなね。 じゃあ 行ってくるわ。」
桃太郎「行ってきます!」
るい「行ってらっしゃい。」
五十嵐「じゃあな。」
ひなた「あっ うん。」
五十嵐「どうも。」
るい「おおきに。 素直な ええ子やねえ。」
ひなた「素直? どこが!?」
<あの五十嵐が 素直な いいやつだなんて>
<素直に認められない ひなたでした>