連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第84話「1984-1992」【第18週】

大月家

回転焼き屋・大月

ひなた「なあ お母ちゃん 知ってた?」

るい「何を?」

ひなた「モモケンさんが二代目襲名したん 昭和40年4月4日やねんて。」

るい「へえ~! ひなたのお誕生日やね。」

ひなた「うん。」

<知らない間に 『大月』回転焼きが 大好きな時代劇スターたちの運命を 動かしていたなんて。 ひなたは とても誇らしく思いました>

商店街

森岡「お~ ひなたちゃん。 お帰り。」

ひなた「ただいま。」

サンタ「あんたが作ったん? これ。」

ひなた「あれ? サンタのおっちゃん?」

サンタ「お~ ひなたちゃんじゃ。 あんた ここら辺の子ぉじゃったかな。」

ひなた「はい。」

サンタ「ふ~ん。 こねえだのオーディション どうじゃった?」

ひなた「あ~ まだ選考中みたいです。」

サンタ「五十嵐っちゅう にいちゃん 選ばれたらええのう。」

ひなた「えっ?」

サンタ「ひなたちゃんのええ人なんじゃろ?」

ひなた「あ… いや いや いや…! そんなんやありません。」

サンタ「おっちゃんな もう そねえなんだけ鋭んじゃ。 あのにいちゃんの時だけ ひなたちゃんの目つきが変わりょうった。」

ひなた「え…。 あっ あの サンタさん。 今日は 何で ここに?」

サンタ「それな。 あの~ 『大月』っちゅう回転焼き屋 知らんかな?」

ひなた「えっ?」

サンタ「うん?」

ひなた「えっ それやったら うちですけど…。」

サンタ「お~ そうか。」

ひなた「何でですか?」

サンタ「いやな ダンゴちゃんが お気に入りの店じゃいうて… まあ いっぺん 食うてみゅう思ったんじゃ。」

ひなた「そやったんですね。 うれしいなあ。 こっちです。」

サンタ「おっ。」

ひなた「おじちゃん ただいま。」

吉右衛門「お帰り。」

サンタ「舌の肥えたダンゴちゃんじゃ。 間違えねえじゃろう。」

大月家

回転焼き屋・大月

ひなた「うちのあんこは 絶品ですよ。 うん?」

サンタ「ひなたちゃん見てると 妹を思い出すんじゃ。」

ひなた「おっちゃんの妹? おばあちゃんやん。」

サンタ「そら 今は おばあちゃんじゃ。 長えこと会うてねえからのう。」

ひなた「ふ~ん。」

サンタ「何じゃあ ここか。」

ひなた「うん そう。 お母ちゃん ただいま。」

るい「お帰り。」

錠一郎「るい?」

るい「うん?」

錠一郎「るい。 あ… るい。 あの… シャツ どこやった?」

るい「あのシャツて?」

錠一郎「あの~ ほら こないだ おしょうゆ こぼしたやつ。」

ひなた「もう お父ちゃんのシャツは 皆 そうやんか。」

錠一郎「ああ ひなた お帰り。」

ひなた「ただいま。」

サンタ「るい…。」

回想

算太「お名前は?」

ひなた「るいです。」

算太「『るいです』 そっか~。 かうぇえらしいのう。」

回想終了

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