夜ドラ「ミワさんなりすます」(第12回)

<ああ 八海サマにご迷惑をかけてしまった…>

八海「新作の構想ですか?」

シラー「そうだ。 今度は日本で撮ろうと考えてる。」

八海「日本で?」

シラー「NINJAが 現代の日本によみがえって 夜の街を飛び回る話にしようかと 思ってるんだ。」

八海「忍者ですか。」

シラー「ジャパニーズ・スパイ映画。 新しいヒーローを作る。」

八海「ん…。 忍者はヒーローにならないでしょう。 表に出て 大衆から称賛されるような 存在じゃない。」

シラー「新しいNINJAがあってもいいと思う。」

八海「ハリウッドも そうやって 80年代 90年代と 謝った忍者像を 世界中に広めてきたわけですが 日本の歴史や文化を 単なるファッションとしか考えてない。 あなたは 同じことをやろうと してるんじゃないですか?」

シラー「彼らとは違う。 私はちゃんと 『葉隠』の精神を映画に取り込む!」

八海「『葉隠』?」

シラー「八海 『葉隠』も知らずに 私がNINJAをやることに反対してるのか?」

八海「知ってますよ。 江戸中期に書かれた書物でしょう。 忍者にしろ 武士にしろ 彼らは 主君に対する忠誠を 守ってるだけです。 分かりやすく 世間のヒーローになったりしません。」

シラー「何だって?」

八海「分かりやすくすれば ヒットするかもしれない。 でも…。」

シラー「それを言うなら 八海。 君だって最近は 分かりやすい日本人ばっかり 演じてるじゃないか。 それは 心から演じたい役なのか? 最初に会った頃の 守りなんて一切考えない ギラギラした役者魂は どこへ行った!?」

八海「あなたこそ 観客なんか どうでもいいと 自分が獲りたいものだけを追求していた あの熱い気持ちは どこ行ったんですか。」

シラー「表に出ろ 八海。」

八海「しょうがないですね。」

(拍手)

ミワ「(はなをすする音)」

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