玄関
藤浦「申し遅れました 私 藤浦です。」
<こ… この人が伝説の敏腕マネージャー 藤浦さんか!>
ミワ「よろしくお願いします。」
藤浦「次回からは勝手口を使って頂きますが 今回は どうぞ。 ずっとやって頂いてた方が ちょうど産休に入られたんです。 とても優秀な方だったので なかなか代わりが見つからなくて…。」
<どうする… 今なら まだ引き返せる>
藤浦「ミワさん?」
ミワ「は… はい。」
控え室
藤浦「ここが家政婦さんの控室です。」
ミワ「はい。」
藤浦「それと…。 このロッカーは好きに使って下さい。 エプロンなど 必要なものは そろっています。」
ミワ「はい ありがとうございます。」
藤浦「着替えが終わった頃 戻ります。」
ミワ「はい。」
<え… 私 ホントに家政婦になるします気? 大体 あの人が病院から戻ってきたら 偽物だって確実にバレるし…。 いや それ以前に英語もできないし 資格も何もない底辺の私に セレブの家政婦が勤まると思う? そもそも他人になりすますなんて 犯罪だよね? バレたら 人生が終わるかもしれないのに…>
回想
八海『でも やるんだよ。』
回想終了
<ぴったり…>
藤浦「仕事の前に 主がご挨拶したいそうです。」
ミワ「はい… え?」
<主って ま… まさか 八海サマ!? いきなり八海サマに!? ちょっと こ… 心の準備に 10日間ほど頂けませんか?>
リビング
藤浦「念のため お伝えしておきますが この家には さまざまなお客様がいらっしゃいます。 ここで見聞きしたことは 一切 外部に 漏らさないよう お願いしますね。」
ミワ「かしこまりました。」
(ノック)
<八海サマ…。 私が ずっと推してきた神様が 今 私の目の前に…>
藤浦「こちら 新しく入って頂く 家政婦のミワさんです。」
ミワ「ミ… ミワです。」
八海「よろしくお願いします。」
<神が… しゃべった>