キッチン
池月「ヤクザ!?」
一駒「そう。 ここのセキュリティーは そういう反社会勢力の人たちを 寄せ付けないために厳重にしてるのよ。」
池月「確か 週に2万3,000ドルぐらい かけてるって聞きましたけど。」
一駒「年間1億5,000万円。 このご時世 世界的な俳優が そういう人たちと つながってるって思われたら 一発アウトですから。」
勝手口
ミワ「(小声で)あっ えっと… いったん ここで待ってて下さい。」
泉「あっ はい。」
ミワ「人目につくと まずいので 私 見てきます。」
キッチン
池月「それにしても 1億5,000万は 大げさじゃないですか?」
一駒「それがね こういう うわさがあるのよ。」
池月「え…?」
一駒「八海 崇はかつて そういう人たちと つながりがあったんじゃないかって。」
池月「八海さんが?」
控え室
ミワ「(小声で)靴… 靴 脱いで下さい。」
(ドアを閉める音)
ミワ「私は 八海さんの様子を見てきますね。 この中に隠れてもらってもいいですか?」
泉「えっ…。」
ミワ「中に…。 入れます?」
泉「はい…。」
ミワ「よし。 すぐ戻りますから。」
泉「あっ 家政婦さん。」
ミワ「はい!」
泉「どうして 急に俺を信用してくれたんすか?」
ミワ「ちょっと 思い出したんです。」
泉「何を思い出したんですか?」
ミワ「いいから ちょっと 待ってて下さい。 閉めま~す。 すいませ~ん。」
廊下
ミワ「(荒い息遣い) やつ… 八海さん…。」