妙子「奥さん おいしいのは うちの人の技術もあるからですよ。」
富士子「あれ それは分かってますよ 奥さん。」
とよ「まっ 私は あんまり好きじゃないけどね。 バタ臭くて。」
妙子「バターですから。」
雪之助「けど 新鮮だから もう製品化されたバターよりは 臭みがない。 やわらかくて 香りもいい。 柴田さん このバター 是非 売って下さい。 これからは 十勝のお菓子は バターの時代 来ます。」
泰樹「このバターは わしが作るのではない。」
雪之助「えっ?」
泰樹「なつたちが大きくなったら 開拓すればいいんだ。」
なつ「開拓…?」
泰樹「照男や なつたちが 仕事として 売る方法も考えて もっと おいしいもの作りゃいい。 それが わしの夢じゃ。 ハハ。 ハハハハ…。」
雪之助「じゃ 売ってくんないってことですか?」
泰樹「ああ ハハハハ…。」
雪之助「じゃあ 雪次郎の時代にな バター売ってもらって。」
<なつは バターと一緒に おじいさんの夢を味わいました。 そして…。>
小学校
花村「皆さん 来週は いよいよ この学校で 映画会があります。」
「え~!」
「やった~!」
大作「チャンバラだよな? 先生。 チャンバラだよね?」
花村「いいえ 今度の映画は お待ちかね 漫画映画です! あっ… 皆さん 漫画映画見るの初めてですか? 先生も 一度しいか見たことないんだけど 楽しみにしてて下さいね。」
一同「はい!」
大作「チャンバラがいいよな!」
花村「はい。 家族の人 み~んな来ていいですから そのように伝えて下さい。」
一同「はい!」
大作「チャンバラがいい!」
花村「はい。 それでは 皆さん さようなら。」
一同「さようなら。」
大作「チャンバラ チャンバラ…!」
なつ「ねえ 漫画映画って どういう映画かな?」
天陽「見たことないの?」
なつ「ないよ。 あるの?」
天陽「あるよ。」
なつ「漫画映画って 漫画が うつってるのかな?」
天陽「絵が動くんだよ。」
なつ「絵が動くのか…。 そうだと思った!」
天陽「フフフ…。」
なつ「フフフ…。 楽しみだね。」
天陽「うん。」
<なつは もう一つの夢を 味わうことになるのです。>
映画会当日
<なつよ さあ 始まる。>