連続テレビ小説「なつぞら」第119話「なつよ、笑って母になれ」【第20週】

神地「実質 クビでしょ クビ!」

なつ「ちょっ… 神っち 落ち着いて。」

神地「落ち着いていられるか これが!」

下山「おいおい 人んちだよ ここは。 労働組合じゃないんだから。」

神地「あ… あっ ごめん なっちゃん。」

なつ「いいけど…。」

茜「私 辞めるわ。」

なつ「えっ?」

茜「せっかく 原画にもなったし できれば 仕事は続けたかったけど そこまでして 働くことはないって思ったの。」

下山「僕も そう思う。」

茜「私や なっちゃんのあとに入ってきた 女子社員なんて 入社する時に 子どもができたら退職しますって 誓約書を書かされたっていうもの。 まあ そうさせるのは うちの会社だけじゃないみたいだけど。 しかたないのよ。 世の中が まだ そうなんだから。」

神地「これじゃ アニメーターの未来は暗いよ。 それも これも アニメーションの地位が低すぎるからだ。 その地位を上げなければ しょうがないんだよ。」

茜「なっちゃん ごめんね なっちゃんにまで心配かけて。」

なつ「茜さん こっちこそ 何の力にもなれなくて…。」

テレビ『私 お姉ちゃまに ケーキを作ったの』。

『まあ うれしい。 でも どうして?』。

『だって 今日は お姉ちゃまの誕生日じゃないの。 あっ… あ~! (泣き声)』。

『キラキラバンバン キラキラアニー!』。

『うわ~!』。

なつ「人間は 魔法を使えないもんね…。」

坂場「ん?」

なつ「何でもない…。」

東洋動画スタジオ

テレビ班 作画室

<それから 茜さんに替わって なつと同じ班の原画に入ったのは 堀内さんでした。>

なつ「堀内さん。」

堀内「うん?」

なつ「堀内さんの奥さんは 仕上課にいたんですよね?」

堀内「そうだよ。 モモッチの後輩。」

なつ「あの やっぱり 入社する時に 子どもができたら退職するって 誓約書を書いたんですか?」

堀内「そうみたいだね。 でも もともと 結婚したら 辞めようと思ってたらしいから。」

なつ「何の問題もなかったわけですか…。」

堀内「うん。 あ… なっちゃんとは うちの奥さんは違うよ。 うちの奥さんは 良妻賢母のタイプだから。」

なつ「ふ~ん…。」

堀内「うん。」

なつ「私とは違うんですか。」

堀内「あっ そういう意味じゃなくて…。」

なつ「じゃ どういう意味ですか?」

堀内「あの だから… ごめん あの そういう… 違う違う ごめん…。」

なつ「お邪魔しました。」

堀内「あっ 違う違う あれ…。」

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