悠吉「生き返った… 生き返ったぞ! すごいな なっちゃん!」
泰樹「よくやったな!」
なつ「ハハッ…。」
泰樹「なつ!」
なつ「よかった~。」
泰樹「よくやったな! よくやった。」
なつ「よかった~。」
泰樹「ハハハハハハ…。」
なつ「よし! 立った! 子牛が立った!」
なつ「飲んでる。」
子供部屋
なつ「今日 新しい命が生まれました。 無事でした。 ありがとうございました。」
<戦争で亡くなった父と母のことも なつは 大切に思ってくれていました。 本当の兄と妹は 今も 行方が知れません。>
玄関前
富士子「なつ 本当に 今から学校行くの?」
なつ「うん。 まだ 午後の授業には大丈夫だから。」
富士子「今日ぐらい 無理して行くことないのに。」
なつ「だって さっきのこと 早く みんなに話したいんだわ。」
泰樹「なつ 行くなら馬で行け。」
なつ「えっ?」
泰樹「馬なら 寝てても お前を連れてってくれるべ。」
なつ「分かった そうする。」
富士子「寝たら落ちるしょや。」
泰樹「夕方の搾乳はいいからな。 ゆっくり帰ってこい。」
なつ「ありがとう じいちゃん。」