富士子「父さん!」
剛男「間に合ったんですか?」
泰樹「途中からじゃ。」
なつ「じいちゃん!」
剛男「ああ なつ~!」
富士子「お疲れさん!」
剛男「お疲れ!」
明美「なつ姉ちゃん かっこよかったよ!」
なつ「ありがとう。 みんな ありがとうございました。」
雪次郎「ありがとうございました。」
なつ「じいちゃん ありがとう。 芝居 どうだった? 途中からじゃ 分からなかったしょ?」
泰樹「わしのためにやったのか? わしに見せるために…。」
なつ「えっ?」
泰樹「天陽のところの牛乳は わしの牛乳より 1升で6円も安かった。 どう考えても あれじゃ納得できん。」
なつ「じいちゃん…。」
泰樹「わしの牛乳も これからは 農協に預けることにする。」
剛男「お義父さん…。」
泰樹「団結するしかないべ。」
富士子「父さん…。」
剛男「ありがとうございます。」
泰樹「そうか… あの芝居を わしに見せたかったか。 このわしが 愚かだったか…。」
なつ「違う… 違うよ! じいちゃんが愚かなんて そんなこと 絶対あるはずない! 絶対ないよ!」
泰樹「なつ どうした?」
なつ「じいちゃんは 私の誇りだもん! ずっと ずっと じいちゃんみたいに なりたくて 生きてきたんだから! 私は 自分のためにやったの。 自分のためにやったんだよ。」
なつ「途中から じいちゃんのことなんて考えてなかった。 自分のことだけに 夢中だった。 ごめんなさい。 じいちゃんが 愚かなはずない!」
泰樹「なつ…。」
<なつは 生まれて初めて 物語を表現し 人を思う気持ちを強くしたようです。 ああ なつよ その思いを抱いたまま 来週に続けよ。>