柴田家
台所
なつ「ただいま!」
富士子「明美 今日は 三平汁にするから 野菜持ってきて。」
子供部屋
なつ「夕見! 夕見 ただいま!」
夕見子「うん。」
なつ「ねえ 照男兄ちゃん すごかったよ。」
夕見子「へえ~ 興味ない。」
なつ「話ぐらい聞きなよ。」
夕見子「あっ それより あんたに 手紙が来てたわよ。」
なつ「手紙?」
夕見子「うん。 東京の信さんから。 あれ。」
夕見子「何て書いてあるの?」
なつ「お兄ちゃんが 新宿に戻ってきたって…。」
信哉『咲太郎が 新宿の川村屋にやって来たそうです。 直接会ったわけではないので 住んでいる所や 今 何をしているのかは まだ分かっていません』。
回想
咲太郎「マダム すみませんでした!」
信哉『咲太郎は 川村屋のマダムに 1万円だけ返しに来たそうです。 突然のことに マダムも驚いていたみたいです』。
咲太郎「妹が… なつが…。」
信哉『妹が お世話になって すみませんでしたとも 言っていたそうです』。
光子「嫌がらせ?」
野上「おやめなさい。」
咲太郎「野上さん! すみませんでした!」
野上「営業妨害だから!」
信哉『咲太郎は きっと また 川村屋に 返しに行くと思います。』
回想終了
信哉『僕は 咲太郎を信じます』。
<なつよ よかったな。 しかし なつを思っているのは 咲太郎ばかりではないぞ。>